ふらんす 2018年1月号

特集「ユルスナール没後30年」

ジャンル 雑誌『ふらんす』
出版年月日 2017/12/22
判型・ページ数 A5・84ページ
定価 本体639円+税

内容説明

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■特集 ユルスナール没後30年

『ハドリアヌス帝の回想』『黒の過程』『東方綺譚』などで知られる、ベルギー生まれ北フランス育ちの作家マルグリット・ユルスナール(1903-1987)。第二次世界大戦を機にアメリカに渡り、1987年12月17日、カナダにほど近いメイン州の孤島でその生涯を閉じました。没後30年、改めて彼女の足跡をたどります。

>webふらんすで、特集の一部をお読みいただけます。

感謝の言葉しか浮かんでこない  堀江敏幸 

まさにユルスナールのライフワークとなった自伝的三部作〈世界の迷路〉。彼女の遺作となった第3巻『なにが? 永遠が』の翻訳にあたった作家の堀江敏幸さんが、この作家との浅からぬ縁について書き下ろしてくださいました。 
マルグリット・ユルスナール著、堀江敏幸訳『なにが? 永遠が』



声の肖像をみつめて ――タブッキと須賀敦子  和田忠彦 

作家須賀敦子は、ユルスナールの生涯とみずからの生を重ねながら『ユルスナールの靴』を書き上げました。須賀にとって、ユルスナールはどういう存在だったのでしょうか。そしてまたもうひとり、ユルスナールの〈声〉に強い共感を覚える作家がいました……。 
須賀敦子『ユルスナールの靴』



『源氏物語』から『アレクシス』へ  森真太郎

『源氏物語』を生涯にわたって愛読し、独自の解釈から光源氏を主人公とする短篇「源氏の君の最後の愛」を書いたユルスナール。彼女の『源氏』観とはどのようなものだったのでしょう。また三島由紀夫との接点もたどります。



新たなるユルスナール ――書簡集が明かす渡米初期  村中由美子

2017年秋、ユルスナール没後30年を記念する大規模な国際シンポジウムがフランスで開催されました。とりわけ話題にのぼったのは、1995年より順次出版されている膨大なユルスナールの書簡の最新刊でした。そこからは、どのような新たな作家像が浮かび上がってくるのでしょうか。



 
【表紙連載】
レオナール・フジタ〈小さな職人たち〉〈10〉 《ポスター貼り》 今井敬子

2017年度の『ふらんす』の表紙は、レオナール・フジタ(藤田嗣治)の作品が飾ります。彼の晩年の連作〈小さな職人たち Petits Métiers〉のなかから毎月1点を、ポーラ美術館学芸員の今井敬子さんがご紹介くださいます。今月は《ポスター貼り afficheur》です。パリの街にあふれるさまざまな宣伝広告。われらが〈小さな職人〉がせっせと壁に貼っている、そのポスターの宣伝文句にも注目してみます。


【巻頭エッセイ】
フランスと私 日本とフランスのあいだで 棚沢直子

各界で活躍中の方々に、月替わりで「フランスと私」をテーマに個人的な体験や思いを自由につづっていただくエッセイ。 今月は、ボーヴォワール、イリガライ、クリステヴァなどフランスの女性思想を研究・翻訳されている棚沢直子さんです。先ごろ『日本とフランスのあいだで 思想の軌跡』を上梓されたばかりの棚沢さんに、ご自身の思想と生の軌跡について存分に語っていただきました。 
棚沢直子『日本とフランスのあいだで 思想の軌跡』(御茶の水書房)




【語学系記事】
ヨシとクニーのかっ飛ばし仏語放談〈22〉 福島祥行+國枝孝弘  (全レベル対象)

NHK講師としてもおなじみの、ヨシこと福島祥行さんとクニーこと國枝孝弘さんの、明快で痛快なフランス語放談もついに2年目に突入! 今月のテーマは「フランス語と両性間の平等」。いまフランスで物議をかもしている「インクルーシブ書法 écriture inclusive」。フランス語文法においても男性・女性の平等を目指そうという、この画期的(?)な書法とは、いったいどういうものなのでしょうか。



街角のフランス語を読んでみよう〈10〉 伊勢晃+谷口千賀子+ Benjamin SALAGNON  (初級者対象)

看板やレストランのメニュー、商品のパッケージなど、街で目にするフランス語を読み解きながら、フランスの生活習慣や文化に触れていきます。



【CD 収録】フランス語でインタビューを聞いてみよう ~日本で暮らすフランコフォンたち~〈10〉  Sophie KUBOTA +久保田剛史  (中級者対象)

日本で働く6 名のフランス人へのインタビューを通じて、ナチュラルスピードの会話の聞き取りに慣れましょう。今月も先月に引きつづき、「ふらんす」愛読者の方にはおなじみ、「作文ラボ」のクリス・ベルアドChris Belouadさんにお話をうかがいます。



友だちだよね? フランス語と英語のちがうところ〈10〉  姫田麻利子+ Steve MARSHALL  (初・中級者対象)

似ているけどちがう、そんな英語とフランス語の微妙な差をさぐっていきます。今月のテーマは「あいさつや提案の表現など」。日常的にひんぱんに使う「やあ」「じゃあね」「それどう?」など。意味は同じでもニュアンスや「丁寧さ」の加減で、英仏それぞれさまざまな表現があるようです。

【CD 収録】LE LABO-PHONÉTIQUE〈10〉 Sublime +小西英則  (初~上級者対象)

日本で長年シャンソンやオペラなどの発音指導を行ってきた、フランス人歌手Sublimeさんのユニークで効果的な指導方法をご披露します。今月のテーマは「L +Toutes les voyelles)」。先月から、これまで見てきたすべての母音を復習しています。今回はLの発音と併せながらの練習です。
→YouTubeのチャンネル「Sublime Chanson Salon」では、発音ラボの動画レッスンを公開しています(https://www.youtube.com/channel/UCWTpBleiibuxrlIVoRWGSyg



仏検対策4~2級 初級から中級へのステップアップ〈10〉 久保田剛史  (初・中級者対象)

実用フランス語技能検定試験(仏検)の4級・3級・準2級・2級について、共通するテーマにおけるそれぞれのレベルでの学習ポイントや練習問題をご紹介します。今月のテーマは「対話文問題ついて(4級・3級レベル)」。会話の流れをとらえ、場面を的確に把握するこつを伝授します。
 →久保田剛史・高橋信良著『徹底整理フランス語動詞のしくみ』



ことばのあそびば シャラード&パズル〈70〉 杉村裕史  (初・中級者対象)

偶数月は、Marie-Emmanuelle 村松さんによるフランス語の文章で表された複数のヒントから答えを見つけだすあそび「シャラード charade」、奇数月は、杉村裕史さんによる好評のクロスワード・パズルです。正解者には抽選でプレゼント(図書カード1000円分)を進呈。どしどしご応募ください。



対訳で楽しむ カリブ海アンティル諸島の民話と伝説〈4〉 松井裕史  (中~上級者対象)

怪談で知られるあの小泉八雲ことラフカディオ・ハーンも2年ほど滞在し取材したという、フランス領アンティル諸島に伝わる民話や伝説を6回(半年)にわたり読んでいきます。第4回目は「クビラ」(前半)です。カリブ海の農園で働く年老いた黒人クビラをめぐる、歴史的で現実的な物語です。



C’est vrai ?〈58〉/フランス語っぽい日々〈58〉」Karyn NISHIMURA-POUPÉE/じゃんぽ~る西  (全レベル対象)

大人気連載5年目突入! 妻はジャーナリスト、夫は漫画家。目下子育て中のふたりが送る日仏夫婦コラボ連載。フランス語にまつわる小粋なコラムに「ふむふむ」、フランス語習得に悩む(?)日本人の心の叫びを描いた漫画に「あるある」と頷きたくなること請け合い! 今月のコラムと漫画は、「女性の地位について」。





【文化系記事】
寝るまえ5分のパスカル『パンセ』入門〈10〉   山上浩嗣

未完の断章、パスカルの『パンセ』から、毎月テーマに沿いながら山上浩嗣さんがシビれるような珠玉の名句をご紹介。横断的で多様な読解が可能な『パンセ』の楽しみ方を伝授します。今月のテーマは「政治と慈愛」。先月に引きつづきパスカルの政治思想を概観します。

→山上浩嗣『パスカル「パンセ」を楽しむ 名句案内40章』(講談社学術文庫)

 アントワーヌ・コンパニョン著、山上浩嗣・宮下志朗訳『寝るまえ5分のモンテーニュ 「エセー」入門』(白水社)



天使だけが翼を持つ 鳥たちのフランス文学〈10〉   福田桃子

さまざまな作家や詩人に愛され、謳われた鳥たちに焦点を当てて、フランス文学の森を散策しましょう。岡部杏子さんと福田桃子さんが毎月交替でお届けします。今月のテーマは「ヨーロッパコマドリ rouge-gorge familier」。小さくてまんまる、歌声とその色に特徴のある、なんとも愛くるしい鳥をとりあげます。



Le Monde diplomatique で世界を読む〈10〉  ル・モンド・ディプロマティーク日本語版編集部

世界の諸問題について考察・発信する独立メディア、パリ発の月刊紙Le Monde diplomatiqueの記事から、毎月選りすぐりの1本を抄訳でお届けします。今月の記事はジャック・ベルトロ(エコノミスト)による「自由貿易主義者に苦しめられるアフリカ農業」(2017年9月号)。この記事の全訳は、ル・モンド・ディプロマティーク日本語・電子版(www.diplo.jp/)に掲載されています。



もうひとつのニューカレドニア〈10〉   星埜守之

世界遺産の珊瑚礁や多くのダイビングスポット、美しいビーチに臨むリゾートホテル……「一度は訪れてみたい南海の楽園」ニューカレドニア。この土地にまつわる文学作品を手掛かりの一端としながら、観光地にとどまらないニューカレドニアの存在感や「今」を辿ります。今月のテーマは「ニューカレドニアの文学(1)」。



ケアの社会 フランス看護・介護事情〈10〉   原山哲

「ケアの社会 une société du « care »」を構想するフランスの哲学者ファビエンヌ・ブルジェールの思想に拠りながら、フランスにおける看護・介護の理論と実践をみていきます。今月のテーマは「女性の社会活動」。ボランティアの原点といえるカトリック修道会のコミュノテ(共同体)について考えます。



今月の原書レクチュール〈82〉   鈴木和彦

福田桃子さん、鈴木和彦さん、笠間直穂子さん、新島進さんの4名が、毎月交代でフランス語で楽しむ読書の世界に誘います。今月は鈴木和彦さんで「聖人伝 なう」。 ヴェロニク・オルミ「バキータ」をとりあげます。 
→ Véronique Olmi, Bakhita http://www.albin-michel.fr/ouvrages/bakhita-9782226393227




パリのボヘミアン〈10〉   小倉孝誠

きわめてパリ的、そして19世紀的な文化現象としてのボヘミアン。作家・詩人・画家・音楽家……ボヘミアン芸術家たちの栄光と悲惨の輪郭を素描していきます。今月のテーマは「モンマルトルの輝き」。モンマルトルを代表するキャバレーであり、週刊新聞でもあった「シャ・ノワール」をとりあげます。

→小倉孝誠『ゾラと近代フランス』(白水社)



ドビュッシー 最後の1年〈10〉  青柳いづみこ

2018年3月に没後100年を迎える、フランス近代を代表する作曲家ドビュッシー。そのドビュッシーの研究家にして名演奏家の青柳いづみこさんが、ドビュッシー最後の1年をたどりながら、彼がなしとげたこと、なしとげられなかったことの意味を考えていきます。今月のテーマは「アンドレ・カプレ」。ドビュッシーと後輩作曲家カプレの交流に注目します。
→青柳いづみこ公式HP:http://ondine-i.net/



パリ風俗事典〈166〉 右岸編(その32)  鹿島茂

カフェ、キャバレー、ミュージックホール、劇場など19世紀のパリを彩った文化を、われらが鹿島茂さんが網羅的に解説。ゾラ、バルザック、ユゴー、デュマ、スタンダールらの時代が生き生きと甦ります。いよいよ、「世界最大にして最高級のホテル」と謳われた「グラン・トテル(グランド・ホテル)」とその一階のカフェ・レストラン「カフェ・ド・ラ・ペ」をとりあげます。

対訳シナリオ『ライオンは今夜死ぬ』(監督:諏訪敦彦)  中条志穂

最新公開作品を日仏対訳のシナリオ抜粋とともに紹介する、中条志穂さんによる『ふらんす』名物コーナー。今月は、ヌーヴェル・ヴァーグの申し子ともいうべき俳優、ジャン=ピエール・レオーを主役に、諏訪敦彦監督が『ユキとニナ』から8年ぶりに再びフランスを舞台に撮った意欲作『ライオンは今夜死ぬ』。2018年1月20日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開 
→公式HP : http://www.bitters.co.jp/lion/



 
Actualité アクチュアリテ 在仏執筆陣による情報記事

 POLITIQUE 政治  山口昌子 今月のテーマは「パリ市長の〈パリ大工事〉」

 FAITS DIVERS 社会  仁木久惠 今月のテーマは「2017年クリスマスの話題」

 CINÉMA 映画  佐藤久理子 今月のテーマは「いま注目の新人監督たち」

 ART&SPECTACLE アート&スペクタクル  岡田Victoria朋子 今月のテーマは「パリ13区に新ホールがオープン/ノートル・ダムの光と音のショー」

 SCÈNE CULINAIRE 食  関口涼子 今月のテーマは「パリのイタリアンレストラン」

 SPORTS スポーツ  芦立一義 今月のテーマは「注目の大臣、ローラ・フルセル」



 *時事通信社ウェブサイト「時事ドットコム」に「アクチュアリテ」記事を配信しています。

  http://www.jiji.com/jc/v2?id=2017franceactu




書評 サンサル『2084 世界の終わり』 新島進 
追悼 ロジェ・グルニエを偲んで 宮下志朗 



墓碑銘 hiver  多田爺 



[往復書簡]拝啓 友川カズキ様  平松洋子

「さえら」

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