古代末期のローマ帝国

多文化の織りなす世界

古代末期とは何なのか。注目されている歴史分野について、わかりやすくまとめた一冊。

著者 ジリアン・クラーク
足立 広明
ジャンル 一般書 >  世界史 >  古代史
出版年月日 2015/02/12
ISBN 9784560084090
判型・ページ数 4-6・222ページ
定価 2,530円(本体2,300円+税)
在庫 在庫あり

目次

地図 紀元後四〇〇年ごろのローマ世界
日本語版への序文

 第1章 古代末期とは何か、またそれはいつを指すか
 第2章 帝国の経営
 第3章 法と福祉
 第4章 宗教
 第5章 救われるために我々は何をなすべきか
 第6章 蛮族について
 第7章 青銅の象――古典文化とキリスト教文化
 第8章 決定的変化は起こったか

略年表
謝辞
訳者あとがき
図版一覧
文献案内──古代末期をさらに深く探求したい方へ
索引

内容説明

古代末期とは何なのか、話題のテーマをわかりやすく
2世紀~8世紀、地中海と西アジアで気候が変動し宗教・民族・社会編成の大きな変容をみた時代を、蛮族とローマ人などの対立でなく、ハイブリッドな文化と社会という継続性から捉えて概説する。

[内容詳細]
注目のテーマをわかりやすく
古代末期とは、いわゆるローマ五賢帝時代に始まりイスラーム帝国成立にいたる、2世紀から8世紀ぐらいまでの、地中海世界と西アジアにおいて宗教・社会・文化が大きく揺れ動いた時代をさす。
この時代は長らく、特にギボン『ローマ帝国衰亡史』の影響もあって、「衰退、滅亡、そして暗黒の時代」とみなされてきた。それが1970年代にピーター・ブラウンら研究者が「古代世界は衰退・断絶したのではなく、古代末期という違った形の文明に変容し、中世に移行した」という学説を提唱したことで、大きく見直されるようになった。さらにその後、考古学史料などに衰退・断絶の跡を見るウォード=パーキンズらの反論も行なわれ、反響を呼んだ。
本書はその双方に目配りしたうえで、租税、軍隊、蛮族、市民生活、教養、宗教、気候の変動までカバーしながら、異教とキリスト教、蛮族とローマ人という二項対立的な図式のいずれかの視点に立とうとするのではなく、それらが相互に影響しあいハイブリッドな文化と社会が次世代へ続くという、継続性のなかで古代末期の文化変容をとらえるものである。
注目されている歴史分野について、わかりやすくまとめた一冊。

[著者]ジリアン・クラーク Gillian Clark
イギリスの歴史学研究者。オックスフォード大学卒業、現在ブリストル大学名誉教授。アウグスティヌスおよび女性史の研究で知られ、権威あるJournal of Roman Studiesの編集委員も務める。著書は他にWomen in Late Antiquity (Oxford University Press, 1993)、Christianity and Roman Society (Cambridge University Press, 2004)など。

[訳者]足立 広明(あだち ひろあき)
1958年生まれ。奈良大学文学部准教授(専門は初期ビザンツ、西洋古代末期史)。主要訳書:ピーター・ブラウン『古代末期の形成』(慶應義塾大学出版会)、ジュディス・ヘリン『ビザンツ 驚くべき中世帝国』(白水社、共訳)

*データは刊行時のものです

定価2,530円
(本体2,300円+税)

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