序章 国家と故郷のあわい/断片
Ⅰ 郊外の正義論
第一章 南大沢・ウォルマート・ゾンビ
第二章 市民的公共性の神話と現実
第三章 グローバライゼーションと共同体の命運
第四章 共同体と徳
Interlude 本書の構成と主題
Ⅱ 「公共性」概念の哲学的基礎
序 公共性論をめぐる状況
第一章 テーゼⅠ「共同性への非還元性」
第二章 テーゼⅡ「離脱・アクセス可能性」
第三章 テーゼⅢ「公開性」
第四章 テーゼⅣ「普遍的正当化可能性」
第五章 公共性の条件
終わりに
註/索引(人名・事項)/文献
内容説明
郊外的公共性とは何か?
ニュータウンの風景を初めて目にした時の違和感は何だったのか? 文化表象としてのゾンビや多摩ニュータウンという場を問題にしつつ、荻生徂徠からサンデルまで規範理論を用いて〈郊外〉の実像に迫る!
「多摩川の向こう岸に忽然と現れるニュータウンの風景は、私にとっては衝撃的なものであり、いつしか、この風景を主題として何か書きたいと思うようになりゆく中、自らの故郷の風景と重なったのだった。」──「終わりに」より
[著者]谷口 功一(たにぐち こういち)
1973年、大分県別府市生まれ。東京大学法学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。現在、首都大学東京・法学系准教授。専門は法哲学。シェーン『〈起業〉という幻想』、ドレズナー『ゾンビ襲来』(以上、共訳、白水社)他。
*データは刊行時のものです