鉱山のビッグバンド

昭和30年代、好景気に沸き返っていた飛騨・三井金属の鉱山労働者たちが結成した玄人はだしの楽団が巻き起こす、笑いと涙の感動物語

著者 小田 豊二
ジャンル 一般書 >  評論・エッセイ(日本)
おすすめ
出版年月日 2016/07/25
ISBN 9784560092606
判型・ページ数 4-6・253ページ
定価 2,420円(本体2,200円+税)
在庫 在庫あり

内容説明

鉱山労働者が結成した楽団の笑いと涙の物語

昭和30年代、好景気に沸き返っていた飛騨・三井金属の鉱山労働者たちが結成した
玄人はだしの楽団が巻き起こす、笑いと涙の感動物語。
かつて東洋一といわれた三井金属神岡鉱山に誕生した、
奇跡の音楽集団「神岡マイン・ニュー・アンサンブル」。
廃墟の風景から聞こえてくる「昭和」のドキュメント。

「メンバーは、二十数人の鉱山の坑内で働く従業員たちであった。トロッコで坑内奥の最前線まで行き、そこで削岩するトランペッターもいれば、坑内の爆発事故で片目を失ったテナー・サックス奏者もいた。」(本文より)

梶田隆章のノーベル物理学賞受賞で湧く、岐阜県飛騨市神岡町にあるスーパーカミオカンデ。その1000メートル上には、かつて東洋一の採掘規模を誇り、同時に「イタイイタイ病」の原因企業ともなった三井金属神岡鉱山の集落が、廃墟となって静かに眠っている。
昭和30年代、鉱山が好景気に沸き返っていたころ、この地区には約800世帯、4000人が暮らしていた。社宅にはテレビ、冷蔵庫、洗濯機はもちろん、水洗トイレまで完備されており、まさに「天空の楽園」だったという。
あるときそこに、「音楽は好きだけれど、楽器もない、譜面も読めない」鉱山労働者たちが集まり、「神岡マイン・ニュー・アンサンブル」なるビッグバンドが結成された。三交代制のなか猛練習を重ね、彼らは集落の人々を楽しませるばかりでなく、企業の音楽部等がその実力を競う産業音楽祭中部大会で13回連続優秀賞受賞という大記録を打ち立て、東京でも公演を行う玄人はだしの集団となっていった。
本書は廃墟の風景から聞こえてくる幻の音楽と彼らの熱い思いを、生存者への取材等から浮かび上がらせる、「昭和」のドキュメントである。

[目次]
はじめに
序章 カミオカンデ
第一章 夢か、栃洞
第二章 孤高の人
第三章 人生のスラローム
第四章 あんちゃん
第五章 合同結婚式
第六章 乙女の祈り
第七章 天空のダンスパーティー
第八章 哀しきサキソフォン
終章 光と影

 取材協力/参考文献

[書名ヨミ]ヤマノビッグバンド

[著者略歴]
小田 豊二(おだ とよじ)
昭和20年、旧満洲ハルビン市生まれ。早稲田大学第一政治経済学部卒業。出版社・デザイン会社勤務を経て、故井上ひさし率いる劇団「こまつ座」創立に参加。機関誌「the座」元編集長。著書に『フォートンの国』(そしえて)、『聞く技術・書く技術』(PHP)、『日曜日のハローワーク』(東京書籍)など。聞き書き作品に『勘九郎芝居ばなし』(朝日新聞社)、『のり平のパーッといきましょう』(小学館)、『福本清三 どこかで誰かが見ていてくれる』(集英社)など。

*略歴は刊行時のものです

定価2,420円
(本体2,200円+税)

ネット書店を選択

  • Amazon
  • 楽天ブックス
  • 紀伊國屋書店
  • honto
  • e-hon 全国書店ネットワーク
  • Honya Club.com
  • セブンネットショッピング
  • TSUTAYA online
  • ヨドバシ.com

店舗の在庫を確認

※ネット書店によっては取り扱いが無い場合があります。あらかじめご了承下さい。

ジャンル

シリーズ

  • 教育機関のオンライン授業における教科書のご利用について
  • じんぶん堂
  • エクス・リブリス
  • ニューエクスプレスプラス
  • 地図から探す 語学書ラインナップ
  • webふらんす