ブラインド・マッサージ

盲目のマッサージ師たちの奮闘と挫折、人間模様を活写。中国20万部ベストセラーの傑作長篇。茅盾文学賞受賞作品。映画化原作。

著者 畢 飛宇
飯塚 容
ジャンル 一般書 >  海外文学 >  小説
おすすめ
シリーズ 一般書 > エクス・リブリス
出版年月日 2016/08/23
ISBN 9784560090466
判型・ページ数 4-6・362ページ
定価 3,740円(本体3,400円+税)
在庫 絶版

内容説明

茅盾(ボウジュン)文学賞受賞の傑作長篇。映画化原作
中国を代表する実力派が描く盲人の世界

南京のマッサージ店で働く盲目のマッサージ師たち。
暗闇の中、ひと筋の光明を求め、懸命に生きる姿が胸を衝く。
中国20万部ベストセラーの傑作長篇!

「他人に借りを作りたくなかった。誰に対しても。親切な兄弟姉妹であっても。借りは返さなければならない。返すことができないなら、借りは作れない。借りを作ったら、その恩に報いる必要がある。都紅はそれが嫌だった。恩に報いることに、深い恐怖を抱いていた。彼女は身一つで生きていきたかった。」(本文より)

「金ができたら、故郷に帰って店を開こう」――盲人はみな同じ理想を抱いている。南京の「沙宗琪マッサージセンター」は、その名のとおり、沙復明と張宗琪が共同出資して開いた店だ。出稼ぎ労働で苦難をともにした二人は、「半分ずつ」とはいえ、いまやどちらも「店長」だ。ある日、沙復明のもとに、かつての同級生・王先生が職を求めてやってくる。彼は天生のマッサージ師だが、開業を急ぐあまり株に手を出し、せっかく貯めた資金を失っていた。駆け落ち同然で連れてきた恋人・小孔との仲も、新しい環境のなかでぎくしゃくし始める。同僚のマッサージ師たちの人生もさまざまだ。少女時代、全盲でありながらピアノの名手だった美貌の都紅。完全に失明してしまう前に、愛する人との婚礼を目に焼きつけたいと願う金嫣。無口な青年・小馬は、初めて芽生えた恋愛感情に戸惑いを隠せない……。
ふとしたことで、平穏に思えた日常にさざ波が立ち、やがて大きなうねりとなって、盲人たちはそれぞれ人生の決断を迫られることになる。暗闇の中、ひと筋の光明を求め、懸命に生きる姿が胸を衝く。
中国の実力派作家による、20万部ベストセラー傑作長篇。映画化原作。

[原題]推拿

[著者略歴]
畢飛宇(ビー・フェイユイ)
1964年生まれ。1987年、揚州師範学院中文系を卒業と同時に、南京特殊教育師範学校の教員となる。1990年、処女作「孤島」(中篇小説)を発表。1997年、「哺乳期的女人(授乳期の女)」(1996年発表)で魯迅文学賞(短篇小説部門)を受賞。2004年、三姉妹の波瀾の人生を描く三部作の一つ、「玉米」(2001年発表)で再び魯迅文学賞(中篇小説部門)を受賞。三作を合わせた単行本『玉米』はマン・ブッカー・アジア文学賞を受賞(2010年)。2011年、本書(2009年発表)で、長篇小説に与えられる最高の栄誉、茅盾文学賞を受賞している。現在は江蘇省作家協会副主席、南京大学教授。

[訳者略歴]
飯塚 容(いいづか・ゆとり)
1954年北海道札幌市生まれ
東京都立大学大学院修了
中央大学文学部教授
著書に、『「規範から」の離脱——中国同時代作家たちの探索』(共著、山川出版社)、『文明戯研究の現在』(共編著、東方書店)、『中国の「新劇」と日本』(中央大学出版部)ほか
訳書に、余華『活きる』(角川書店)、『ほんとうの中国の話をしよう』『血を売る男』『死者たちの七日間』(河出書房新社)、高行健『ある男の聖書』『霊山』『母』(集英社)、鉄凝『大浴女』(中央公論新社)、蘇童『碧奴』(角川書店)、『河・岸』(白水社)、閻連科『父を想う』(河出書房新社)ほか

*略歴は刊行時のものです

定価3,740円
(本体3,400円+税)

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