ムッシュー・パン

1938年、パリ。ピエール・パンの元に貧しい南米人のしゃっくりを治してほしいという依頼が舞い込む……初期の忘れがたい中篇小説

著者 ロベルト・ボラーニョ
松本 健二
ジャンル 一般書 > 海外文学 > 小説
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シリーズ 一般書 > ボラーニョ・コレクション
出版年月日 2017/01/13
ISBN 9784560092682
判型・ページ数 4-6・194ページ
定価 本体2,300円+税
在庫 在庫あり

内容説明

ペルーの前衛詩人バジェホに捧ぐ初期の中篇

1938年、パリ。ピエール・パンの元に貧しい南米人のしゃっくりを治してほしいという依頼が舞い込む……初期の忘れがたい中篇小説。解説=いしいしんじ

ボラーニョが愛した初期の中篇

1938年春、パリの病院で死の床につく貧しい南米人のしゃっくりを治してほしいという依頼がピエール・パンの元に持ち込まれる。第一次世界大戦の帰還兵でメスメリスムの信奉者であるパンは施術を行ない、再度患者の病室を訪ねようとするが、謎のスペイン人の2人組にことごとく阻まれ、面会は叶わない……
隣国スペインで勃発した内戦の影、忍び寄る第二次世界大戦の気配、キュリー夫人の研究所といった同時代の社会背景が、作中に漂う不穏な空気を映し出す。巻末には『アメリカ大陸のナチ文学』を彷彿とさせる登場人物一覧と略歴を記したエピローグを収録。彼らの思いがけない人生の後日譚を読者は知ることになる。
「作者による覚書」によると、当初『象の道』と題してスペインの地方文学賞に応募し、書籍化にあたり改稿、『ムッシュー・パン』と改題された本書は、ボラーニョにとって愛着を覚える一冊だったという。ちなみにこの「南米人」はペルー生まれの前衛詩人セサル・バジェホ(1892-1938)。本書はパリで客死したこの詩人に捧げるオマージュとして書かれた。元来詩人として出発したボラーニョの新たな魅力を知ることのできる初期の中篇小説。

[原題]Monsieur Pain

[著者略歴]
ロベルト・ボラーニョ Roberto Bolaño (1953-2003)
1953年、チリのサンティアゴに生まれる。1968年、一家でメキシコに移住。1973年、チリに一時帰国し、ピノチェトによる軍事クーデターに遭遇したとされる。翌74年、メキシコへ戻る。その後、エルサルバドル、フランス、スペインなどを放浪。77年以降、およそ四半世紀にわたってスペインに居を定める。1984年に小説家としてデビュー。1996年、『アメリカ大陸のナチ文学』と本書『はるかな星』を刊行。1997年に刊行された第一短篇集『通話』でサンティアゴ市文学賞を受賞。その後、長篇『野生の探偵たち』、短篇集『売女の人殺し』(いずれも白水社刊)など、精力的に作品を発表するが、2003年、50歳の若さで死去。2004年、遺作『2666』が刊行され、バルセロナ市賞、サランボー賞などを受賞。ボラーニョ文学の集大成として高い評価を受け、10 以上の言語に翻訳された。本書は『象の道』と題して1993年に刊行された中篇小説を改題し、1999年に新たに刊行した初期の中篇小説である。

[訳者略歴]
松本健二(まつもと・けんじ)
1968年生。大阪大学言語文化研究科准教授。ラテンアメリカ文学研究。訳書にR・ボラーニョ『通話』、『売女の人殺し』、A・サンブラ『盆栽/木々の私生活』、E・ハルフォン『ポーランドのボクサー』(白水社)など。

2,300円+税

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