ふらんす 2017年1月号

特集「フランス・オペラへの誘い」

ジャンル 雑誌『ふらんす』
出版年月日 2016/12/22
判型・ページ数 A5・84ページ
定価 703円(本体639円+税)

内容説明

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■特集「フランス・オペラへの誘い」

オペラは作曲家で選びますか? それとも原作から? 「ことば」に注目したオペラの楽しみ方をご紹介します。また、バスティーユの新オペラ座に上演の拠点を移した、パリ・オペラ座の「現在」にも焦点を当てます。

 「オペラ・バスティーユ 過去から未来へ」 岡田Victoria朋子
 「フランス・オペラの黄金時代 19世紀のパリはオペラの首都」 澤田肇
 「《ペレアス》後の劇的転換 20世紀フランス・オペラの進む道」 安川智子
 「パリ国立オペラ 音楽監督Ph.ジョルダン氏に聞く」 田口亜紀


【表紙連載】
「映画の向こうにパリが見える」〈10〉目指せブルジョワ!(でいいの?) 『女はみんな生きている』 清岡智比古
毎回映画作品をひとつ取り上げ、そこから見えてくるリアルなパリの風景・人々について考えます。今月は、『赤ちゃんに乾杯』などで知られるコリーヌ・セロー監督による、アクションやサスペンスをふんだんに取り入れた痛快コメディ『女はみんな生きている』(2001)。連帯する女たちの、華麗なる復讐劇!? 舞台になるのは、パリをぐるっと取り囲む環状高速道路(ペリフェリック)の内側にある、もうひとつのパリの「境界」、元帥大通り。
→参考『パリ移民映画』
→公式ブログ http://tomo-524.blogspot.jp/

*時事通信社ウェブサイト「時事ドットコム」に本連載記事を配信しています。
 http://www.jiji.com/jc/v4?id=hssfranse-010-17010001


【巻頭エッセイ】
「フランスと私 キマイラの誘惑」渡邊守章
各界で活躍中の方々に、月替わりで「フランスと私」をテーマに個人的な体験や思いを自由につづっていただくエッセイ。 今月は、フランス文学者、演出家の渡邊守章さんです。上演8時間を超えるポール・クローデルの伝説的大作『繻子の靴』の舞台公演を、12月に日本で初めて実現されたばかり。クローデル作品との運命的な出会いから今日に至る軌跡をつづってくださいました。


【語学系記事】
「ヨシとクニーのかっ飛ばし仏語放談〈10〉」福島祥行+國枝孝弘
NHK講師としてもおなじみの、ヨシこと福島祥行さんとクニーこと國枝孝弘さんが、発音・冠詞などフランス語のエッセンスについて明快で痛快なやりとりを繰り広げます。今月は「芸術鑑賞と芸術体験」。今月は、フランスの小学校で実践されている、美術館での鑑賞教育について。また、ポケモンのフランス語でのネーミングについても。

「おるたな・ふらんす〈10〉」おおくぼとものり
「主流」「王道」から抜けおちたフランス語的なるトピックを取り上げた、昨年度の「おるたな・ふらんせ」をさらに発展させた本連載は、フランス語に限定せず、フランスの社会や文化における「おるたな」を探っていきます。今月は「名詞の性のはなし1」。フランス語の名詞の性genreと性別sexeは、関係ある?ない? 問題だらけの名詞の性の区別についてお届けします。

「Dessine-moi un mouton !〈22〉」釣馨+ Ghislain MOUTON
フランス語学習者のためのフランス情報サイト「FRENCH BLOOM NET」の主宰者フレンチブルーム(釣)さんと沖縄で「ひつじフランス語教室」を運営するひつじ(ムートン)さんによる人気対談連載が2年目突入! 今月は「フランス人あるある」。最近共著を刊行したばかりのフレンチブルームさんとひつじさん。50のテーマにわたる「フランス人のあるある」ネタを、フランス語・日本語両方で楽しめる他に類のない本だそうです!
→FRENCH BLOOM NET http://www.frenchbloom.net/ 
→ひつじフランス語教室 http://hitsujiji.ti-da.net/
→『日本人が知りたいフランス人の当たり前』 http://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=4315

「にわとり語学書クロニクル〈10〉」倉方健作
昨年度は、表紙連載で『ふらんす』90年の歴史を振り返ってくださった倉方健作さんが、本年度は101年目を迎える白水社のフランス語の語学書の歴史に切り込みます。今月のテーマは「手紙・Eメール」。1926年刊行の『仏文手紙の書き方』から『フランス語の手紙』(1982)『Eメールのフランス語〈増補版〉』(2015)までをご紹介します。

「【CD収録】文法力で突破 聞き取り・書き取り講座〈22〉」大塚陽子+ Christine ROBEIN-SATO
聞き取りや書き取りは、耳だけでなく文法力が左右します。紛らわしい語の識別に役立つ文法の「鍵」を毎号お届けします。今月は「tout(1)」。発音も文法もちょっと複雑なこの小さな語を理解するには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。

「【CD収録】Vin et Culture〈10〉」Corinne VALLIENNE + 丸山有美
絵画やオペラ、宗教、医学といったさまざまな文化に垣間見えるワインのイメージについて、作家であるCorinne VALLIENNE さんによる短いフランス語テキストを読んでいきます。ワインにまつわる名言や表現もご紹介します。今月は「ワインと宗教 旧約聖書・新約聖書」。今月は、聖書におけるワインの描かれ方に注目します。旧約と新約でのワインが象徴するものは、非常に対象的なようです。

「目で見る世界、言葉でつくる世界〈10〉」守田貴弘
この連載のテーマは意味。しかし日本語とフランス語の意味の違いなどではなく、日本語を通して考えることとフランス語を通して考えることは同じかという点について考えていきます。今月は「世界を写しとらないことば」。言おうと思っても、フランス語では言いにくいという表現をいくつか見ていきます。ポイントは、使役表現と責任。

「Le Nouveau Labo-traduction plus もっともっと!仏作文〈10〉」Chris BELOUAD
クリス先生の仏作文ラボ(研究所)連載が3年目に突入。日本人がおかしやすい間違いの解説コーナー、仏訳問題に取り組む「実践編」(解答例は翌月掲載)をご用意しました。微妙なニュアンスを大事にした仏作文のテクニックをものにしましょう! 今月は「困る・困った」。「お金に困る」「困った上司」「親を困らせる」といった表現をみていきます。

「仏検準2級対策 フランス語マスターへの一歩〈10〉」久保田剛史
昨年度の仏検3級対策に引きつづき、本年度も久保田剛史さんと仏検に挑戦します。初級フランス語を終え、いよいよ中級「フランス語マスター」への大いなる一歩を踏み出します。今月は「2次試験の攻略法」。準2級はどんな口頭試験なのでしょう。その内容と攻略法をお届けします。

「対訳で楽しむ アルフレッド・ジャリ『超男性』〈4〉」合田陽祐
ジャリの『超男性』を6回(半年)にわたり読んでいきます。澁澤龍彦の翻訳でもおなじみの、独特のユーモアに満ちたこの一風変わった小説を、合田陽祐さんの導きで味読していきましょう。「1万マイル競走」に密かに勝利したマルクイユ。いよいよ、1日に70回以上愛し合ったという「インド人」の記録に挑みます。

「ことばのあそびばシャラード&パズル〈58〉」杉村裕史
偶数月は、Marie-Emmanuelle 村松さんによるフランス語の文章で表された複数のヒントから答えを見つけだすあそび「シャラード charade」、奇数月は、杉村裕史さんによる好評のクロスワード・パズルです。正解者には抽選でプレゼント(図書カード1000円分)を進呈。どしどしご応募ください。


【文化系記事】
「モンテーニュ『エセー』を読む〈10〉」宮下志朗
斬新でわかりやすいと大評判の新訳『エセー』(全7冊)が完結した訳者の宮下志朗さんが、古典の名著をたっぷり味わうコツを伝授。ツボを押さえればどこから読んでもよいという、肩の凝らない読書をお約束します。今月は「ヴェネツィアとパリ」。ボルドー出身のモンテーニュが愛着を覚えていたヴェネツィアとパリ。この2つの都市は、モンテーニュにとってどんな土地だったのでしょうか。
『エセー』 
連載バックナンバー

「科学的想像力の時代 18世紀フランス自然科学小史〈10〉」中村英俊
理系・文系といった現代の知のあり方とは異なる「啓蒙Lumières」の18世紀に、自然科学がどのように実践されていたかを中村英俊さんが探ります。今月は「ドーバントンの描写理論」。ビュフォンの『全般と個別の自然史』で重要な役割をはたした、ドーバントンの仕事を取り上げます。

「レンメン・アイチ通信 no.10」今井達也
レンメンとはクレオール語で「愛する」。ハイチ(アイチ)在住の今井達也さんが、ゾンビやヴォドゥ(ヴードゥ)で知られるハイチの等身大の姿をレポートしてくれます。今月は「ハイチ大統領選挙」。実は、ハイチでも大統領選挙が進行中。延期ややり直しを繰り返す、ハイチの政治事情をご紹介します。

「パリ、いま注目のあの人この人〈10〉」山口昌子
ジャーナリストである山口昌子さんによる「パリ、政界に生きる女たち」「パリ、政界の気になる男たち」につづく話題の人物シリーズ第3弾! 政界にかぎらず、いま注目を集める人々を紹介します。今月は「フランス女性の憧れNo.1、クレール・シャザル」。視聴率もギャラもナンバーワンを誇っていたフランスの人気キャスター、クレール・シャザル取り上げます。

「C’est vrai ?〈46〉/フランス語っぽい日々〈46〉」Karyn NISHIMURA-POUPÉE/じゃんぽ~る西
大人気連載4年目突入! 妻はジャーナリスト、夫は漫画家。目下子育て中のふたりが送る日仏夫婦コラボ連載。フランス語にまつわる小粋なコラムに「ふむふむ」、フランス語習得に悩む(?)日本人の心の叫びを描いた漫画に「あるある」と頷きたくなること請け合い! 今月は、音楽にまつわるさまざまフランス語の表現をご紹介します。そして、いま話題のあのPPAPの音楽についても!

「今月の原書レクチュール〈70〉」
福田桃子さん、鈴木和彦さん、笠間直穂子さん、新島進さんの4名が、毎月交代でフランス語で楽しむ読書の世界にみなさんを誘います。今月は鈴木和彦さんで「パン屋もあるけどコンビニで買えばいいじゃない」。2017年の大統領選への出馬を目指す作家、ルノー・カミュのRépertoire des délicatesses du français contemporain(『現代フランス語微妙表現集』)http://www.pol-editeur.com/index.php?spec=livre&ISBN=2-86744-731-3を取り上げます。

「詩(うた)と歌(うた)のあわいで〈10〉」小沼純一
うたは、音楽か、ことばか。「うた」と深くかかわった3人――ジャック・プレヴェール Jacques Prévert、ボリス・ヴィアン Boris Vian、セルジュ・ゲンスブール Serge Gainsbourg――を通して、小沼純一さんと考えていきます。今月は「ゲンズブールと声」。シャンソンの流れから、また作詞・作曲家という立ち位置からも、どんどん拡がりつづけた希有なアーティスト、ゲンズブールについてです。

「19世紀のオカルティストたち〈10〉」中村隆夫
19世紀フランスは万国博覧会の世紀。科学や技術がめまぐるしく発達したその背後では、オカルトがはびこった世紀でもありました。ユゴー、ネルヴァル、ユイスマンなど、オカルトに魅せられた人物たちを取り上げます。今月は「ペラダンとサティ」。サティは、なんとペラダンの薔薇十字団の公認作曲家、聖歌隊長でした。二人の接点とは?

「パリ風俗事典〈154〉 右岸編(その20)」鹿島茂
カフェ、キャバレー、ミュージックホール、劇場など19世紀のパリを彩った文化を、われらが鹿島茂さんが網羅的に解説。ゾラ、バルザック、ユゴー、デュマ、スタンダールらの時代が生き生きと甦ります。今月は、フランスを代表する豪華レストラン、あのマクシムズMaxim'sです。

「対訳シナリオ『ショコラ 君がいて、僕がいる』」中条志穂
最新公開作品を日仏対訳のシナリオ抜粋とともに紹介する、中条志穂さんによる『ふらんす』名物コーナー。今月は、『ショコラ 君がいて、僕がいる』。フランス史上初めて黒人と白人が組んだ芸人コンビの、数奇な人生を描いた感動の実話です。主演は、『最強のふたり』で人気俳優となったオマール・シーと、チャップリンの実の孫ジェームス・ティエレ。2017年1月21日(土)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開→公式HP : chocolat-movie.jp


「アクチュアリテ Actualité」在仏執筆陣による情報記事
 「Classement 5x5」勝山絵深 書籍(フィクション、ノンフィクション)・映画・CD(アルバム、シングル)のベスト5を紹介
 「社会」仁木久惠 今月のテーマは「2016年総括」
 「映画」佐藤久理子 今月のテーマは「ユニークなダンス映画の魅力」
 「アート&スペクタクル」岡田Victoria朋子 今月のテーマは「バタクラン劇場再オープン」>立ち読みページ
 「スポーツ」芦立一義 今月のテーマは「フランス競泳界の転機」 
「書評」 萬年甫『滞欧日記 1955-1957』 篠田勝英
「書評」 加藤晴久『「ル・モンド」から世界を読む 2001-2016』 三浦信孝

「さえら」
フランスやヨーロッパ関連の新刊・おすすめ書籍、さまざまなイベント案内、読者プレゼントなど多彩な情報コーナーです。

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