ふらんす 2017年3月号

特集「禁断の美酒アブサン」

ジャンル 雑誌『ふらんす』
出版年月日 2017/02/22
判型・ページ数 A5・84ページ
定価 703円(本体639円+税)

内容説明

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>2017年度のお知らせ

■特集「禁断の美酒アブサン」

エメラルド色の液体に水を加えると、たちまち白く濁る不思議なリキュール。19世紀のフランスの画家や詩人たちを魅了し、時に狂わせた「緑の妖精」アブサンに迫ります。

「19世紀フランスに開花した「魔性の酒」」浜本隆三
「19世紀の画家とアブサン」吉田典子
「ヴェルレーヌとアブサン」倉方健作
「フランスのハーブリキュール」


【表紙連載】
「映画の向こうにパリが見える」〈12〉共和国よ! 『サンバ』 清岡智比古
毎回映画作品をひとつ取り上げ、そこから見えてくるリアルなパリの風景・人々について考えます。今月は『サンバ』(2014)。大ヒット映画『最強のふたり』の名コンビ、エリック・トレダノとオリヴィエ・ナカシュがふたたび監督・脚本をてがけ、主演も同じくオマール・シー。国外退去を命じられた移民サンバと、大企業で疲弊し移民支援のボランティアをするアリス(シャルロット・ゲンズブールが演じます)との交流が描かれます。物語の舞台は、ラ・デファンス、サン・マルタン運河など。
→参考『パリ移民映画』
→公式ブログ http://tomo-524.blogspot.jp/


【巻頭エッセイ】
「フランスと私 ファーブル先生の庭」木島俊介
各界で活躍中の方々に、月替わりで「フランスと私」をテーマに個人的な体験や思いを自由につづっていただくエッセイ。 今月は、ポーラ美術館館長として「ピカソとシャガール」展を監修された、美術史家・美術評論家の木島俊介さんです。蝶と美を求めた甘美なフランスの旅についてつづってくださいました。
→ ポーラ美術館開館15周年記念展「ピカソとシャガール 愛と平和の讃歌」展
 http://www.polamuseum.or.jp/exhibition/20170318s01/


【語学系記事】
「ヨシとクニーのかっ飛ばし仏語放談〈12〉」福島祥行+國枝孝弘
NHK講師としてもおなじみの、ヨシこと福島祥行さんとクニーこと國枝孝弘さんが、発音・冠詞などフランス語のエッセンスについて明快で痛快なやりとりを繰り広げます。今月は「ことばのグラデーション」。方言か、一言語か……日本語、フランス語のその土地土地の言葉について考えます。

「おるたな・ふらんす〈12〉(最終回)」おおくぼとものり
「主流」「王道」から抜けおちたフランス語的なるトピックを取り上げた、昨年度の「おるたな・ふらんせ」をさらに発展させた本連載は、フランス語に限定せず、フランスの社会や文化における「おるたな」を探っていきます。今月は「名詞の性のはなし3」。先々月、先月に引き続き、性別を表示しない日本語と、性別を忠実に表示するフランス語……その是非を問います。そしておるたな的軍配はどちらに?

「Dessine-moi un mouton !〈24〉(最終回)」釣馨+ Ghislain MOUTON
フランス語学習者のためのフランス情報サイト「FRENCH BLOOM NET」の主宰者フレンチブルーム(釣)さんと沖縄で「ひつじフランス語教室」を運営するひつじ(ムートン)さんによる人気対談連載が2年目突入! 今月は「フランス人と冷凍食品」。最近日本にも上陸して話題の、冷凍食品専門スーパ―、ピカールPicard。フランスでは冷凍食品はどのように親しまれているのでしょうか。
→FRENCH BLOOM NET http://www.frenchbloom.net/
 ひつじフランス語教室 http://hitsujiji.ti-da.net/
→『日本人が知りたいフランス人の当たり前』 http://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=4315

「にわとり語学書クロニクル〈12〉(最終回)」倉方健作
昨年度は、表紙連載で『ふらんす』90年の歴史を振り返ってくださった倉方健作さんが、本年度は101年目を迎える白水社のフランス語の語学書の歴史に切り込みます。今月のテーマは「特殊辞書」。もっとも読まれている特殊辞書である料理用語辞典のいくつか、また『仏和理工学事典』(1961)、さらに戦前の『仏和兵語辞典』(1926)までご紹介します。

「【CD収録】文法力で突破 聞き取り・書き取り講座〈24〉(最終回)」大塚陽子+ Christine ROBEIN-SATO
聞き取りや書き取りは、耳だけでなく文法力が左右します。紛らわしい語の識別に役立つ文法の「鍵」を毎号お届けします。今月は「間違えやすい数」。初級者も上級者もみんな苦手! 聞きまちがえやすい、書きまちがえやすい数字を取り上げます。

「【CD収録】Vin et Culture〈12〉(最終回)」Corinne VALLIENNE + 丸山有美
絵画やオペラ、宗教、医学といったさまざまな文化に垣間見えるワインのイメージについて、作家であるCorinne VALLIENNE さんによる短いフランス語テキストを読んでいきます。ワインにまつわる名言や表現もご紹介します。今月は「ワインと医学②」。先月は古代エジプト、今月は古代ローマのワインと医療の関係をご紹介します。

「目で見る世界、言葉でつくる世界〈12〉(最終回)」守田貴弘
この連載のテーマは意味。しかし日本語とフランス語の意味の違いなどではなく、日本語を通して考えることとフランス語を通して考えることは同じかという点について考えていきます。今月は「みんなに見える世界、個人の体験が反映される世界」。いよいよ最終回。まとめに入ります。さて、目で見る世界と言葉でつくる世界の関係性は?

「Le Nouveau Labo-traduction plus もっともっと!仏作文〈12〉(最終回)」Chris BELOUAD
クリス先生の仏作文ラボ(研究所)連載が3年目に突入。日本人がおかしやすい間違いの解説コーナー、仏訳問題に取り組む「実践編」(解答例は翌月掲載)をご用意しました。微妙なニュアンスを大事にした仏作文のテクニックをものにしましょう! 今月は「いいね・いいのに」。「へー、いいね」「デートに誘えばいいのに」……C'est bien.を使うだけでなく、もっとニュアンスをうまく伝えられる表現を探しましょう。

「仏検準2級対策 フランス語マスターへの一歩〈12〉(最終回)」久保田剛史
昨年度の仏検3級対策に引きつづき、本年度も久保田剛史さんと仏検に挑戦します。初級フランス語を終え、いよいよ中級「フランス語マスター」への大いなる一歩を踏み出します。今月は「準2級レベルの総仕上げ(2)」。準2級と2級の橋渡しとなる文法項目や重要表現をご紹介します。論理的な表現、時の表現を押さえましょう。

「対訳で楽しむ アルフレッド・ジャリ『超男性』〈6〉」合田陽祐
ジャリの『超男性』を6回(半年)にわたり読んでいきます。澁澤龍彦の翻訳でもおなじみの、独特のユーモアに満ちたこの一風変わった小説を、合田陽祐さんの導きで味読していきましょう。今回はいよいよ最終回。愛情を吹き込むという、奇妙な人体実験が始まります!

「ことばのあそびばシャラード&パズル〈60〉」杉村裕史
偶数月は、Marie-Emmanuelle 村松さんによるフランス語の文章で表された複数のヒントから答えを見つけだすあそび「シャラード charade」、奇数月は、杉村裕史さんによる好評のクロスワード・パズルです。正解者には抽選でプレゼント(図書カード1000円分)を進呈。どしどしご応募ください。


【文化系記事】
「モンテーニュ『エセー』を読む〈12〉(最終回)」宮下志朗
斬新でわかりやすいと大評判の新訳『エセー』(全7冊)が完結した訳者の宮下志朗さんが、古典の名著をたっぷり味わうコツを伝授。ツボを押さえればどこから読んでもよいという、肩の凝らない読書をお約束します。今月は「〈確かな線は引かない〉描き方(2)」。「直線であれ、曲線であれ、確かな線はいっさい引かないのが、わたしの流儀」と自ら語るモンテーニュの、その独特な思考の軌跡を辿ります。
『エセー』
連載バックナンバー

「科学的想像力の時代 18世紀フランス自然科学小史〈12〉(最終回)」中村英俊
理系・文系といった現代の知のあり方とは異なる「啓蒙Lumières」の18世紀に、自然科学がどのように実践されていたかを中村英俊さんが探ります。今月は「哲学者ナチュラリスト ラマルク」。『動物哲学』の著者、初めて近代的な意味で「生物学」を定義づけたラマルクを取り上げます。

「レンメン・アイチ通信 no.12(最終回)」今井達也
レンメンとはクレオール語で「愛する」。ハイチ(アイチ)在住の今井達也さんが、ゾンビやヴォドゥ(ヴードゥ)で知られるハイチの等身大の姿をレポートしてくれます。今月は「Zombies (2)」。ハイチと言えば、やはりゾンビ。狙った対象をゾンビ化する不思議な粉についてはご紹介しましたが、なんと「脱ゾンビ・プードル」もあるのです!

「パリ、いま注目のあの人この人〈12〉(最終回)」山口昌子
ジャーナリストである山口昌子さんによる「パリ、政界に生きる女たち」「パリ、政界の気になる男たち」につづく話題の人物シリーズ第3弾! 政界にかぎらず、いま注目を集める人々を紹介します。今月は「政治家が戦々恐々とする風刺漫画家プランテュ」。大統領選を前に政治家たちがもっとも恐れる風刺画家プランテュとは、どのような人物なのでしょうか。

「C’est vrai ?〈48〉/フランス語っぽい日々〈48〉」Karyn NISHIMURA-POUPÉE/じゃんぽ~る西
大人気連載4年目突入! 妻はジャーナリスト、夫は漫画家。目下子育て中のふたりが送る日仏夫婦コラボ連載。フランス語にまつわる小粋なコラムに「ふむふむ」、フランス語習得に悩む(?)日本人の心の叫びを描いた漫画に「あるある」と頷きたくなること請け合い! カリンさんのエッセイは「儀礼・風習・慣習・伝統」。これらの言葉の微妙な違いも考えてみます。一方、独身時代とはちがい、最近は行事などを積極的に生活に取り込んでいるじゃんぽ~るさん。その奮闘ぶりもお楽しみください!

「今月の原書レクチュール〈72〉」新島進
福田桃子さん、鈴木和彦さん、笠間直穂子さん、新島進さんの4名が、毎月交代でフランス語で楽しむ読書の世界にみなさんを誘います。今月は新島進さんで「オデットではないココットの生涯」。レーモン・ルーセルの「愛人」とされるシャルロット・デュレーヌの伝記を取り上げます。
Renaud de Putter, GuyBordin, Vies de Charlotte Dufrène
http://lesimpressionsnouvelles.com/catalogue/vies-de-charlotte-dufrene/

「詩(うた)と歌(うた)のあわいで〈12〉(最終回)」小沼純一
うたは、音楽か、ことばか。「うた」と深くかかわった3人――ジャック・プレヴェール Jacques Prévert、ボリス・ヴィアン Boris Vian、セルジュ・ゲンスブール Serge Gainsbourg――を通して、小沼純一さんと考えていきます。今月は「P.V.G.……そして、」。プレヴェール Prévert、ヴィアン Vian、ゲンズブール Gainsbourgを中心に見てきたこの連載。最後は、「うた」が受け継がれ、新たに生まれる変わる場といえる、もっとも旬な話題に及びます。

「19世紀のオカルティストたち〈12〉(最終回)」中村隆夫
19世紀フランスは万国博覧会の世紀。科学や技術がめまぐるしく発達したその背後では、オカルトがはびこった世紀でもありました。ユゴー、ネルヴァル、ユイスマンなど、オカルトに魅せられた人物たちを取り上げます。今月は「薔薇十字展とペラダンの盛衰」。毎年開かれ、第6回まで続いたペラダンの薔薇十字展。その変遷を追います。

「パリ風俗事典〈156〉 右岸編(その22)」鹿島茂
カフェ、キャバレー、ミュージックホール、劇場など19世紀のパリを彩った文化を、われらが鹿島茂さんが網羅的に解説。ゾラ、バルザック、ユゴー、デュマ、スタンダールらの時代が生き生きと甦ります。今月は、シャン・ゼリゼ通りがまだ今のような繁華街になる以前から存在していた「ロン=ポワン」「キャバレー」「キューバ」などを取り上げます。

「対訳シナリオ『たかが世界の終わり』」中条志穂
最新公開作品を日仏対訳のシナリオ抜粋とともに紹介する、中条志穂さんによる『ふらんす』名物コーナー。今月は、カナダの奇才グザヴィエ・ドラン監督の最新作『たかが世界の終わり』。自分の死が近いことを知らせるため12年ぶりに故郷に帰ってきた劇作家ルイ。かれの繊細な心の動きと、家族との激しい葛藤を途切れることのない緊張感の中で見事に描きだした、2016年カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作。ギャスパー・ウリエル、レア・セドゥ、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセル、そしてナタリー・バイと、フランスを代表する人気俳優が一堂に会して強烈なドラマを繰り広げます。2月11日(土)より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開中。
→公式HP : gaga.ne.jp/sekainoowari-xdolan/


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