ふらんす 2017年11月号

特集「仏領ニューカレドニア ——天国にいちばん近い島」

ジャンル 雑誌『ふらんす』
出版年月日 2017/10/22
判型・ページ数 A5・84ページ
定価 703円(本体639円+税)

内容説明

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■特集 仏領ニューカレドニア ——天国にいちばん近い島
直行便で8時間半、時差もわずか2時間。
日本からいちばん近いフランスであるニューカレドニアは、珊瑚礁の美しい南の楽園。
フランス語学習者の渡航先としても最適な、魅力溢れる列島を特集します。

フランス人がすすめるニューカレドニアの旅   Gilles DELRIEU 
ニューカレドニアに住んで35年、日本人旅行者向けの無料観光情報誌を発行しているフランス人のジルさんに、ニューカレドニアの魅力を教えていただきました。
→日本人旅行者向け観光情報誌PICNIC(オンライン版)

ニューカレドニア滞在記  星埜守之 
今年度、「もうひとつのニューカレドニア」を連載中の星埜守之さんが、久しぶりにニューカレドニアの地を訪れました。首都ヌメア周辺、また「天国にいちばん近い島」として知られる離島ウヴェアなど、ユネスコの世界遺産にも認定された美しい海や雄大な山々、多彩で豊かな自然、またにこやかで心温かい島の人々に触れたニューカレドニアの旅をレポートしてくれます。

立川発!ニューカレドニアとの交流  デルリュー敦子
ニューカレドニアには日本からの移民も多く、実は長くて深い交流の歴史があります。なかでも立川市とニューカレドニアのあいだの、学校・スポーツ・芸能をめぐる、あまり知られていない熱い交流をご紹介します。

ニューカレドニアお役立ち情報
旅のポイントは情報収集。知っておきたいニューカレドニアの基本情報や、役立つサイト・ガイドブック・連絡先などをご紹介します。


【表紙連載】
レオナール・フジタ〈小さな職人たち〉〈8〉 《スリ》 今井敬子

2017年度の『ふらんす』の表紙は、レオナール・フジタ(藤田嗣治)の作品が飾ります。彼の晩年の連作〈小さな職人たち Petits Métiers〉のなかから毎月1点を、ポーラ美術館学芸員の今井敬子さんがご紹介くださいます。今月は《スリ pickpocket》です。奇しくも同じ年に公開された名匠の映画と、まったく同じタイトルを持つこの作品。フジタは「スリ」のどういう点に惹かれていたのでしょうか。


【巻頭エッセイ】
フランスと私 牡蠣の憂愁  金原ひとみ
各界で活躍中の方々に、月替わりで「フランスと私」をテーマに個人的な体験や思いを自由につづっていただくエッセイ。 今月は、小説家の金原ひとみさんです。2012年より、お子さんたちとパリで暮らす金原さんに、生活者としての率直な想いをつづっていただきました。 →現在、Bunkamuraドゥマゴ文学賞HPにて書き下ろしエッセイ「パリに暮らして」を連載中です


【語学系記事】
ヨシとクニーのかっ飛ばし仏語放談〈20〉 福島祥行+國枝孝弘  (全レベル対象)
NHK講師としてもおなじみの、ヨシこと福島祥行さんとクニーこと國枝孝弘さんの、明快で痛快なフランス語放談もついに2年目に突入! 今月のテーマは「カナダと二言語主義」。ケイジャン、アカディといった言葉を聞いたことがありますか? カナダでフランス語が公用語になるに至った歴史的背景や、現在のカナダの言語事情についての放談です。

街角のフランス語を読んでみよう〈8〉 伊勢晃+谷口千賀子+ Benjamin SALAGNON  (初級者対象)
看板やレストランのメニュー、商品のパッケージなど、街で目にするフランス語を読み解きながら、フランスの生活習慣や文化に触れていきます。

【CD 収録】フランス語でインタビューを聞いてみよう ~日本で暮らすフランコフォンたち~〈8〉  Sophie KUBOTA +久保田剛史  (中級者対象)
日本で働く6 名のフランス人へのインタビューを通じて、ナチュラルスピードの会話の聞き取りに慣れましょう。今月も、先月に引き続き洋菓子研究家のアレクサンドラ・ゴディAlexandra Gaudyさんにお話をうかがいます。

友だちだよね? フランス語と英語のちがうところ〈8〉  姫田麻利子+ Steve MARSHALL  (初・中級者対象)
似ているけどちがう、そんな英語とフランス語の微妙な差をさぐっていきます。今月のテーマは「目的語の人称代名詞など」。le、la、les, lui、leur…直接目的語・間接目的語の人称代名詞を英語の表現と比較しながら整理します。

【CD 収録】LE LABO-PHONÉTIQUE〈8〉 Sublime +小西英則  (初~上級者対象)
日本で長年シャンソンやオペラなどの発音指導を行ってきた、フランス人歌手Sublimeさんのユニークで効果的な指導方法をご披露します。今月のテーマは「AN / ON / EIN( ɑ̃ / ɔ̃ / ɛ̃)」。いよいよ三つの鼻母音をとりあげます。その違いがつかめると、ぐっとネイティブっぽく発音ができるようになります! →YouTubeのチャンネル「Sublime Chanson Salon」では、発音ラボの動画レッスンを公開しています(https://www.youtube.com/channel/UCWTpBleiibuxrlIVoRWGSyg

仏検対策4~2級 初級から中級へのステップアップ〈8〉 久保田剛史  (初・中級者対象)
実用フランス語技能検定試験(仏検)の4級・3級・準2級・2級について、共通するテーマにおけるそれぞれのレベルでの学習ポイントや練習問題をご紹介します。今月のテーマは「動詞問題について(準2級・2級レベル)」。なんといっても動詞はフランス語の要(かなめ)です。重要動詞の活用形をマスターし、時制の用法のポイントをおさえましょう。 →久保田剛史・高橋信良著『徹底整理フランス語動詞のしくみ』

ことばのあそびば シャラード&パズル〈68〉 杉村裕史  (初・中級者対象)
偶数月は、Marie-Emmanuelle 村松さんによるフランス語の文章で表された複数のヒントから答えを見つけだすあそび「シャラード charade」、奇数月は、杉村裕史さんによる好評のクロスワード・パズルです。正解者には抽選でプレゼント(図書カード1000円分)を進呈。どしどしご応募ください。

対訳で楽しむ カリブ海アンティル諸島の民話と伝説〈2〉 松井裕史  (中~上級者対象)
怪談で知られるあの小泉八雲ことラフカディオ・ハーンも2年ほど滞在し取材したという、フランス領アンティル諸島に伝わる民話や伝説を6回(半年)にわたり読んでいきます。第2回目は、神様が白人とムラートと黒人をつくったという民話、「黒人は生まれながらに不幸」の前半です。

C’est vrai ?〈56〉/フランス語っぽい日々〈56〉」Karyn NISHIMURA-POUPÉE/じゃんぽ~る西  (全レベル対象)
大人気連載5年目突入! 妻はジャーナリスト、夫は漫画家。目下子育て中のふたりが送る日仏夫婦コラボ連載。フランス語にまつわる小粋なコラムに「ふむふむ」、フランス語習得に悩む(?)日本人の心の叫びを描いた漫画に「あるある」と頷きたくなること請け合い! 今月のコラムは、ニューカレドニアやカナダなどフランコフォニ―を考える「異邦の不思議なフランス語」。一方、漫画はフランスの「ニッポノフォンnipponophone(日本語話者)」についてです。


【文化系記事】
寝るまえ5分のパスカル『パンセ』入門〈8〉   山上浩嗣
未完の断章、パスカルの『パンセ』から、毎月テーマに沿いながら山上浩嗣さんがシビれるような珠玉の名句をご紹介。横断的で多様な読解が可能な『パンセ』の楽しみ方を伝授します。今月のテーマは「狩りと獲物」
山上浩嗣『パスカル「パンセ」を楽しむ 名句案内40章』(講談社学術文庫)
 アントワーヌ・コンパニョン著、山上浩嗣・宮下志朗訳『寝るまえ5分のモンテーニュ 「エセー」入門』(白水社)

天使だけが翼を持つ 鳥たちのフランス文学〈8〉   福田桃子
さまざまな作家や詩人に愛され、謳われた鳥たちに焦点を当てて、フランス文学の森を散策しましょう。岡部杏子さんと福田桃子さんが毎月交替でお届けします。今月のテーマは「クロウタドリ merle noir」。黒つぐみと似ているようで実はちがう、なんとも愛くるしい鳥をとりあげます。

Le Monde diplomatique で世界を読む〈8〉  ル・モンド・ディプロマティーク日本語版編集部
世界の諸問題について考察・発信する独立メディア、パリ発の月刊紙Le Monde diplomatiqueの記事から、毎月選りすぐりの1本を抄訳でお届けします。今月の記事はラブミク・クシェイヤン(社会学者)による「現代の〈危機〉を解剖する」(2017年8月号)。この記事の全訳は、ル・モンド・ディプロマティーク日本語・電子版(www.diplo.jp/)に掲載されています。

もうひとつのニューカレドニア〈8〉   星埜守之
世界遺産の珊瑚礁や多くのダイビングスポット、美しいビーチに臨むリゾートホテル……「一度は訪れてみたい南海の楽園」ニューカレドニア。この土地にまつわる文学作品を手掛かりの一端としながら、観光地にとどまらないニューカレドニアの存在感や「今」を辿ります。今月のテーマは「日系人の記憶の継承」。在ニューカレドニア日本名誉領事のマリ=ジョゼ・タカムネ・ミシェルさんに筆者がお話をうかがいました。

ケアの社会 フランス看護・介護事情〈8〉   原山哲
「ケアの社会 une société du « care »」を構想するフランスの哲学者ファビエンヌ・ブルジェールの思想に拠りながら、フランスにおける看護・介護の理論と実践をみていきます。今月のテーマは「北フランスのケアのネットワーク(1) 医療費抑制策」。北フランスの無医村のまちで、どのような「おひとりさま」の在宅ケアがおこなわれているのでしょうか。

今月の原書レクチュール〈80〉   新島進
福田桃子さん、鈴木和彦さん、笠間直穂子さん、新島進さんの4名が、毎月交代でフランス語で楽しむ読書の世界に誘います。今月は新島進さんで「明けない喪」。 フィリップ・フォレストのCrue(大水)をとりあげます。 → Philippe Forest, Crue(『大水』、Gallimard, 2016)(http://www.gallimard.fr/Catalogue/GALLIMARD/Blanche/Crue


パリのボヘミアン〈8〉   小倉孝誠
きわめてパリ的、そして19世紀的な文化現象としてのボヘミアン。作家・詩人・画家・音楽家……ボヘミアン芸術家たちの栄光と悲惨の輪郭を素描していきます。今月のテーマは『印象派とゾラの芸術観』。ボヘミアン的な生活も送ったゾラでしたが、ボヘミアン性と芸術性を結びつけることには否定的でした。そして、同時代の印象派の画家たちは実際どうだったのでしょう。
小倉孝誠『ゾラと近代フランス』(白水社)

ドビュッシー 最後の1年〈8〉  青柳いづみこ
2018年3月に没後100年を迎える、フランス近代を代表する作曲家ドビュッシー。そのドビュッシーの研究家にして名演奏家の青柳いづみこさんが、ドビュッシー最後の1年をたどりながら、彼がなしとげたこと、なしとげられなかったことの意味を考えていきます。今月のテーマは「お気に召すまま」。無類のシェイクスピア好きだったドビュッシーが立てた計画とは? 
→青柳いづみこ公式HP:http://ondine-i.net/

パリ風俗事典〈164〉 右岸編(その30)  鹿島茂
カフェ、キャバレー、ミュージックホール、劇場など19世紀のパリを彩った文化を、われらが鹿島茂さんが網羅的に解説。ゾラ、バルザック、ユゴー、デュマ、スタンダールらの時代が生き生きと甦ります。今月は、泣く子も黙る「オテル・リッツ」をとりあげます。常連客にはかのプルーストもいました。プルーストの「オテル・リッツ」活用法とは?

対訳シナリオ『婚約者の友人』(監督フランソワ・オゾン)  中条志穂
最新公開作品を日仏対訳のシナリオ抜粋とともに紹介する、中条志穂さんによる『ふらんす』名物コーナー。今月は、いまやフランス映画界の重鎮ともいえるフランソワ・オゾン監督の話題作『婚約者の友人』。名匠ルビッチ監督の『私の殺した男』を大胆なミステリー仕立てに脚色し、「時代もの」としても魅せてくれます。主演のピエール・ニネ演じる「謎の男」アドリアンの妖しい美しさは必見! 10月21日(土)よりシネスイッチ銀座ほか全国順次公開中 
→公式HP : http://www.frantz-movie.com/


Actualité アクチュアリテ 在仏執筆陣による情報記事
 POLITIQUE 政治  山口昌子 今月のテーマは「マクロン大統領の大試練、労働改正法」
 FAITS DIVERS 社会  仁木久惠 今月のテーマは「騒音問題」
 CINÉMA 映画  佐藤久理子 今月のテーマは「秋の話題作の筆頭」
 ART&SPECTACLE アート&スペクタクル  岡田Victoria朋子 今月のテーマは「マリア・バイ・カラス展/バルタバスによる《レクイエム》」
 SCÈNE CULINAIRE 食  関口涼子 今月のテーマは「女性シェフたちを描いたドキュメンタリー」
 SPORTS スポーツ  芦立一義 今月のテーマは「マクロン政権とスポーツ」

 *時事通信社ウェブサイト「時事ドットコム」に「アクチュアリテ」記事を配信しています。
  http://www.jiji.com/jc/v2?id=2017franceactu


書評 ブルドー『ボージャングルを待ちながら』  新島進
新刊案内 『エマニュエル・マクロン』  伴野文夫

パリジェンヌと行く東京の居酒屋 よき下町モダン麻布十番  坂崎重盛 

[往復書簡]拝啓 友川カズキ様  平松洋子  

「さえら」
フランスやヨーロッパ関連の新刊、さまざまなイベント案内、読者プレゼントなど多彩な情報コーナーです。

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