南十字星共和国 (電子書籍)

(電子書籍)

南極大陸に建設された新国家の滅亡記。地下牢に繋がれた姫君…。ロシア象徴派作家が描く終末の幻想、夢と現実、狂気と倒錯の物語集。

著者 ワレリイ・ブリューソフ
草鹿 外吉
ジャンル 一般書 > 白水Uブックス > 海外小説
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電子書籍
シリーズ 一般書 > 白水Uブックス > 海外小説 永遠の本棚
出版年月日 2017/11/24
ISBN 9784560452608
フォーマット 価格
電子書籍 -
新書 1,500円+税

内容説明

終末の幻想、夢の中の生

未来都市の滅亡、地下牢の姫君、性と血の狂宴。革命前夜のロシアに妖しく咲いた暗黒の物語。


「共和国の首都は「星の都」と呼ばれ、極地点に位置していた。地球の軸がそこをつらぬき、そこに地球の経線が集まってくるとされる仮定点には、市役所の建物が立っている。街の家々の屋根の上にそびえる市役所の尖塔の先端は、天底点に向かってのびていた。市の街路は、市役所から子午線方向にひろがり、これらの子午線街を、同心円状につらなる別方向の街路がさえぎっていた。」(「南十字星共和国」より)


革命前夜のロシアに咲いた暗黒の幻想

南極大陸に建設された新国家の首都〈星の都〉で発生した奇病〈自己撞着狂〉。発病者は自らの意志に反して愚行と暴力に走り、撞着狂の蔓延により街は破滅へと向かう――未来都市の壊滅記「南十字星共和国」。15世紀イタリア、トルコ軍に占領された都市で、スルタン側近の後宮入りを拒んで地下牢に繫がれた姫君の恐るべき受難と、暗闇に咲いた至高の愛を描く残酷物語「地下牢」。夢の中で中世ドイツ騎士の城に囚われの身となった私は城主の娘と恋仲になるが……夢と現実が交錯反転する「塔の上」。革命の混乱と流血のなか旧世界に殉じた神官たちの死と官能の宴「最後の殉教者たち」など、全11篇を収録。20世紀初頭、ロシア象徴主義を代表する詩人・小説家ブリューソフが紡ぎだす終末の幻想、夢と現、狂気と倒錯の物語集。アルベルト・マルチーニの幻想味溢れる挿絵を収録。


[目次]
序文
地下牢
鏡の中
いま、わたしが目ざめたとき……
塔の上
ベモーリ
大理石の首
初恋
防衛
南十字星共和国
姉妹
最後の殉教者たち
解説

 挿絵=アルベルト・マルチーニ


[著者略歴]
ワレリイ・ブリューソフ
1873年、モスクワで生まれる。1890年代、モスクワ大学在学中にフランス象徴派やE・A・ポーの詩の翻訳を手がけ、詩文集『ロシア・シンボリスト』全3巻を刊行。その後、詩集『傑作』『これが私だ』『第三の夜衛』などを出版、文芸誌《ヴェスイ(天秤座)》の編集主幹として、ロシア象徴主義運動を牽引する存在となる。小説に短篇集『地軸』(1907:増補版1911)、長篇『炎の天使』(1908)、『勝利の祭壇』(1913)など。『炎の天使』は後にセルゲイ・プロコフィエフによりオペラ化された(1927完成、54初演)。ロシア革命成立後も国内に留まり、1924年死去。


[訳者略歴]
草鹿外吉(くさか・そときち)
1928年、神奈川県生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。日本福祉大学教授。ロシア文学者・詩人・小説家。1993年没。著書に『草鹿外吉全詩集』(思潮社)、『ソヴェト文学と現代』(光和堂)、『灰色の海』『海よさらば』(新日本出版社)、訳書にプーシキン『プガチョーフ叛乱史』(現代思潮社)、ソコローワ『旅に出る時ほほえみを』(サンリオ)、『エフトゥシェンコ詩集』『マヤコフスキー詩集』(飯塚書店)他。

*略歴は刊行時のものです

 

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