ふらんす 2018年7月号

特集「藤田嗣治/レオナール・フジタ」

ジャンル 雑誌『ふらんす』
出版年月日 2018/06/22
判型・ページ数 A5・84ページ
定価 703円(本体639円+税)

内容説明

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■特集  藤田嗣治/レオナール・フジタ


80年余りの生涯の半分をフランスで暮らし、晩年はフランス国籍を取得したエコール・ド・パリの寵児。没後50年、史上最大の回顧展を機に、唯一無二の画家の魅力に迫ります。   

「見られる」画家、藤田嗣治  林洋子

藤田嗣治研究の第一人者であり、東京・京都・パリで開催される「没後50年 藤田嗣治展」を監修する林洋子さんに、ご自身と画家との出会いや、画家についてのさまざまな歴史的証言を教えていただきます。

フジタの〈小さな職人たち〉 今井敬子  

昨年の4月号から『ふらんす』の表紙を飾っている〈小さな職人たち〉。その選定と解説を担当してくださっているポーラ美術館学芸員の今井敬子さんに、画家がこのシリーズをどのように制作し、またどう飾り、囲まれて生活していたか、作品に身近に接している今井さんならではの視点から、改めて全体像をご紹介いただきます。

藤田嗣治と刺青のこと  渋谷豊  

刺青が好きで、自らも自身や友人の身体に彫っていたという藤田嗣治。藤田が刺青を施した二人の友人ーーアウシュヴィッツに送られた詩人デスノスとジャーナリストのスムラーとの交流について、知られざるエピソードを教えていただきます。



【表紙連載】

レオナール・フジタ〈小さな職人たち〉 《額縁職人》 今井敬子

2018年度の『ふらんす』の表紙は、レオナール・フジタ(藤田嗣治)の作品が飾ります。彼の晩年の連作〈小さな職人たち Petits Métiers〉のなかから毎月1点を、ポーラ美術館学芸員の今井敬子さんがご紹介くださいます。今月は《額縁職人 encadrements》です。手作業が好きだったフジタは、自分の作品を収める額縁まで手作りしていました。「額=encadrements」に対するフジタのこだわりとは。


【巻頭エッセイ】

フランスと私 ジャポニスム2018への道  増田是人 

各界で活躍中の方々に、月替わりで「フランスと私」をテーマに個人的な体験や思いを自由につづっていただくエッセイ。 今月は、パリを中心にフランスで開催される今世紀最大の日本文化の祭典ジャポニスム2018。その企画を統括するジャポニスム事務局の事務局長・増田是人さんに、フランス語への熱い思い、また外交官として取り組んでこられた日仏交流の歩みについてお話をうかがいました。  
→ジャポニスム2018: https://japonismes.org/




【語学系記事】
ヨシとクニーのかっ飛ばし仏語放談〈28〉  福島祥行+國枝孝弘  (全レベル対象)

NHK講師としてもおなじみの、ヨシこと福島祥行さんとクニーこと國枝孝弘さんの、明快で痛快なフランス語放談もついに3年目に突入! 今月のテーマは「ミシンとコーモリ傘」。お二人が大好きなダダやシュルレアリスムについての放談です。

アプリでフランス語!〈4〉  久保田剛史  (全レベル対象)

もっと手軽にフランス語と接する機会を増やすには、スマートフォンやタブレットのフランス語学習アプリを利用してみるのはいかがでしょう。今月は「ゲームをしながらフランス語を学ぶ」をご紹介します。 
久保田剛史・高橋信良著『徹底整理フランス語動詞のしくみ』

街角のフランス語を読んでみよう〈16〉  伊勢晃+谷口千賀子+ Benjamin Salagnon  (初級者対象)

看板やレストランのメニュー、商品のパッケージなど、街で目にするフランス語を読み解きながら、フランスの生活習慣や文化に触れていきます。今月は、パリの通りの名前とその所縁を見ていきましょう。



【CD 収録】J'aime la poésie ! le labo-phonétique appliqué〈4〉   Sublime   (初~上級者対象)

日本で長年シャンソンやオペラなどの発音指導を行なってきたフランス人歌手Sublimeさんと、毎月さまざまなフランスの名詩を朗読しながら、発音練習をします。今月は、ヴィクトル・ユゴーの『静観詩集』の一節を読みます。発音の課題は「鼻母音」です。
→YouTubeのチャンネル「Sublime Chanson Salon」では、発音ラボの動画レッスンを公開しています(https://www.youtube.com/channel/UCWTpBleiibuxrlIVoRWGSyg

【CD 収録】フランス語でインタビューを聞いてみよう 〈16〉  Sophie Kubota (中~上級者対象)

日本とフランスの架け橋として活躍する4名のフランス人へのインタビューを通じて、ナチュラルスピードの会話の聞き取りに慣れていきましょう。今月は落語パフォーマーのシリル・コピーニCyril Coppiniさんにお話をうかがいます。まずは日本語との出会いから。 
→シリルさんの公式サイト:http://cyco-o.com/ja/



仏検対策3級 3級はこわくない!〈4〉 林千宏  (初~中級者対象)

実用フランス語技能検定試験(仏検)の3級は、受験者がもっとも多い級。ここを突破できるかどうかは大きな分かれ目かもしれません。しかし、対策が万全であればけっして恐れる必要はありません! 本連載では仏検3級に合格するための学習ポイントや、実際の過去問などをご紹介します。今月のテーマは「仏検直後、あやふやなところを見直そう!」



ジャニックの紫陽花通信〈4〉  Janick Magne  (中~上級者対象)

日本で39年生活した後、久しぶりにイル=ド=フランスにもどったジャニックさん。日々驚いたり、改めて自分の国を再発見したり、あるいは日本を懐かしんだり。そんなジャニックの紫陽花の庭から、毎月メールが届きます。今月のメールの「件名」は「言葉の壁・最新版」。乱れ?進化? 最近のフランス語をあなたはどこまで取り入れますか?


Café-Traduction〈4〉  Chris Belouad  (中~上級者対象)

クリス先生の作文ラボが、趣向も新たに帰ってきました! 今年度は、ゼミ生4人を招いてのお茶会です。リラックスしてコーヒーでも飲みながら、作文についての質問・悩みなどを解決していきます。今月のテーマは「ちゃんと」。「ちゃんとして!」「ちゃんとした文」を、フランス語にどう訳しますか?



ことばのあそびば シャラード&パズル〈76〉 杉村裕史 (初・中級者対象)

偶数月は、Marie-Emmanuelle 村松さんによるフランス語の文章で表された複数のヒントから答えを見つけだすあそび「シャラード charade」、奇数月は、杉村裕史さんによる好評のクロスワード・パズルです。正解者には抽選でプレゼント(図書カード1000円分)を進呈。どしどしご応募ください。



対訳で楽しむ ジョエル・ポムラ『赤ずきんちゃん』〈4〉  高橋信良  (中~上級者対象)

フランス演劇界の第一線で活躍する劇作家兼演出家ジョエル・ポムラの戯曲『赤ずきんちゃん』を6回にわたり読んでいきます。『赤ずきんちゃん』といえば、シャルル・ペローやグリム兄弟の作品が有名ですが、その他にも数多くのヴァージョンが存在します。その一つであるポムラ版は、赤ずきんをどのように描いたのでしょうか。今月は「オオカミとの会話」 
久保田剛史・高橋信良著『徹底整理フランス語動詞のしくみ』

C’est vrai ?〈64〉/フランス語っぽい日々〈64〉」Karyn Nishimura-Poupée/じゃんぽ~る西  (全レベル対象)

大人気連載5年目突入! 妻はジャーナリスト、夫は漫画家。目下子育て中のふたりが送る日仏夫婦コラボ連載。フランス語にまつわる小粋なコラムに「ふむふむ」、フランス語習得に悩む(?)日本人の心の叫びを描いた漫画に「あるある」と頷きたくなること請け合い! 今月のコラムと漫画は、フランスのつづりと発音。このややこしさ、幼い子どもたちはどのように身につけていくのでしょう。





【文化系記事】

考える人のための事典・辞書〈4〉   平尾浩一

インターネット検索の時代において、百科事典と辞書の存在意義はどこにあるのでしょう? 国際的な議論の的となっているこの問題に多角的に切り込んでいきます。今月のテーマは「「迂回」、と創造性」



メルロ=ポンティを読む〈4〉   加賀野井秀一

『メルロ=ポンティ哲学者事典』(全3巻+別巻)の監訳者であり、『メルロ=ポンティ 触発する思想』の著者でもある加賀野井秀一さんが、類い稀なる「触発力」を持つメルロ=ポンティの思想の魅力に迫ります。今月のテーマは「「幽霊の正体見たり、枯れ尾花」。今月は「知覚プロセス」について考えます。

Le Monde diplomatique で世界を読む〈16〉  ル・モンド・ディプロマティーク日本語版編集部

世界の諸問題について考察・発信する独立メディア、パリ発の月刊紙Le Monde diplomatiqueの記事から、毎月選りすぐりの1本を抄訳でお届けします。今月の記事はF. ペレグリーニ&A. ヴィタリス(情報学者)による「個人認証データ管理に潜むリスク」(2018年4月号)。この記事の全訳は、ル・モンド・ディプロマティーク日本語・電子版(www.diplo.jp/)に掲載されています。


マグリブ中毒者たちの告白 モロッコに魅せられて〈4〉   山崎春美&渡邊未帆

「マグリブ」と「マグレブ」の違いはなんでしょう? 伝説のパンクバンドのヴォーカリスト春美さんと大学で音楽学を講ずる未帆さんが、モロッコに魅せられたミュージシャンや作家に魅せられ、また自らもモロッコに魅せられながら、縦横無尽に語りあいます。今月は「女(ムスリマ)たちよ!」。モロッコの女性たちにフォーカスをあてます。



今月の原書レクチュール〈88〉   新島進

福田桃子さん、鈴木和彦さん、笠間直穂子さん、新島進さんの4名が、毎月交代でフランス語で楽しむ読書の世界に誘います。今月は新島進さんで「ミッテランと文通、そして母」。ウリポの作家エルヴェ・ル・テリエの2作をとりあげます。 
Hervé Le Tellier, Toutes les familles heureuses /Moi et François Mitterrand 

ぐるりマレショー物語〈4〉  倉方健作

パリの街をぐるりと囲むブルヴァール・デ・マレショーBoulevards des Maréchauxは、異なる名のついた19の大通りの総称です。それらの通りに名を残したmaréchalたち、つまり元帥たちは、いかなる人物なのでしょう。フランスで語り継がれる、あるいは知られざる、彼らの物語をたどっていきます。今月は「ジャン=マチュー・フィリベール・セリュリエ」。ナポレオンとは親子ほど年上の、息の長い遅咲きの軍人セリュリエの人物像に迫ります。



パリ風俗事典〈172〉 右岸編(その38)  鹿島茂

カフェ、キャバレー、ミュージックホール、劇場など19世紀のパリを彩った文化を、われらが鹿島茂さんが網羅的に解説。ゾラ、バルザック、ユゴー、デュマ、スタンダールらの時代が生き生きと甦ります。今月は、ガイヨン広場付近にあるレストラン「アンリ( ヘンリー)Henry」「フォンテーヌ・ガイヨン La Fontaine Gaillon」「ドルーアン Drouant」をとりあげます。ゴンクール賞の選考会の舞台裏にも触れます。

対訳シナリオ『C’est la vie ! セラヴィ!』(監督:エリック・トレダノ&オリヴィエ・ナカシュ)  中条志穂

最新公開作品を日仏対訳のシナリオ抜粋とともに紹介する、中条志穂さんによる『ふらんす』名物コーナー。今月は、日本でも大ヒットした『最強のふたり』の監督コンビが送る最新コメディ。ベテランのウェデング・プランナーを主人公に、ハプニング続きのドタバタな結婚式の舞台裏が軽妙なタッチで描かれます。フランス映画祭2018のオープニング作にもなり、トレダノ&ナカシュ監督も来日!2018年7月6日(金)より渋谷・シネクイントほか全国順次公開 
→[公式HP]http://cestlavie-movie.jp/

Actualité アクチュアリテ 在仏執筆陣による情報記事

 POLITIQUE 政治  山口昌子 今月のテーマは「日仏修好通商条約160周年」

 FAITS DIVERS 社会  仁木久惠 今月のテーマは「まだまだ続くストとフランス国民」

 CINÉMA 映画  佐藤久理子 今月のテーマは「カンヌのフランス映画」

 ART&SPECTACLE アート&スペクタクル  岡田Victoria朋子 今月のテーマは「チームラボ展」ほか

 SCÈNE CULINAIRE 食  関口涼子 今月のテーマは「復活する大衆食堂」

 SPORTS スポーツ  芦立一義 今月のテーマは「仏サッカー、5月18日の発表と暴露」



 *時事通信社ウェブサイト「時事ドットコム」に「アクチュアリテ」記事を配信しています。

  http://www.jiji.com/jc/v2?id=2017franceactu




書評 スリマニ『ヌヌ』 武内英公子 
書評 鹿島茂『カサノヴァ』 高遠弘美 



墓碑銘 été  多田爺   



[往復書簡]拝啓 友川カズキ様  平松洋子

[特別寄稿]オレルサン、日本を愛するラッパー  Karyn Nishimura-Poupée

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