ふらんす 2018年9月号

特集「フランス映画祭2018レポート」

ジャンル 雑誌『ふらんす』
出版年月日 2018/08/22
判型・ページ数 A5・80ページ
定価 703円(本体639円+税)

内容説明

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■特集  フランス映画祭2018レポート
最新のフランス映画がいち早く観られ、監督・俳優たちと身近に接することのできる毎年恒例の「フランス映画祭」。1993年に「横浜フランス映画祭」として始まったこの祭典が、13年ぶりに横浜で開催されました。

横浜にフランス映画祭が帰ってきた!/初夏の横浜がフランス色に染まる  丸山有美
今年の来日ゲスト団の団長は女優ナタリー・バイ。カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞したばかりの是枝裕和監督も特別ゲストとして駆けつけた、華やかな「オープニング・セレモニー」の模様と、会場となった横浜の街とフランスとのゆかりの数々を、『ふらんす』前編集長の丸山有美氏がレポートします。

上映作品一覧  
フランス映画祭2018の上演ラインナップ!

伝説の女優、ナタリー・バイが語る
トリュフォー監督やゴダール監督などフランスを代表する巨匠の作品や、近年では気鋭のグザヴィエ・ドラン監督の作品などに出演し、世界の名だたる映画祭で数々の賞を受賞してきたナタリー・バイ。今回、フランス映画祭の団長として3度目の来日を果たしたバイが、早稲田大学のマスタークラスで学生たちを前に女優人生を振り返りました。(聞き手:土田環)

フランス映画界を牽引する若手俳優、キャリアを語る [対談]S. アルロー& F. オールドフィールド
『ブラッディ・ミルク』に主演したスワン・アルローと、『マルヴィン、あるいは素晴らしい教育』のフィネガン・オールドフィールドが、横浜市立大学金沢八景キャンパスで対談しました。若い熱気に満ちたマスタークラスで、ジョークも交えたカジュアルなトークや学生たちとの質疑応答を繰り広げました。(モデレーター・編集:佐藤久理子)

デュポンテル監督インタビュー「文学と映画の間で」
ピエール・ルメートルのゴンクール賞受賞作『天国でまた会おう』を映画化した『See You Up There(英題)』(原題 Au revoir là-haut)のアルベール・デュポンテル監督。俳優としても本国で有名な彼が、フランス映画祭での上映を機に初来日を果たし、本作について語ってくれました。(取材・文=佐藤久理子)

対訳シナリオ『顔たち、ところどころ』(監督:アニエス・ヴァルダ&JR)  中条志穂

最新公開作品を日仏対訳のシナリオ抜粋とともに紹介する、中条志穂さんによる『ふらんす』名物コーナー。今月は、ヌーヴェルヴァーグ唯一の女性監督であるアニエス・ヴァルダが写真アーティストJR を伴い、フランスの田舎を訪れその地に住む人々と触れ合う、ロードムービー風のドキュメンタリー『顔たち、ところどころ』です。 2018年9月15日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開 →[公式HP]http://www.uplink.co.jp/kaotachi/


【表紙連載】

レオナール・フジタ〈小さな職人たち〉 《放浪者》 今井敬子

2018年度の『ふらんす』の表紙は、レオナール・フジタ(藤田嗣治)の作品が飾ります。彼の晩年の連作〈小さな職人たち Petits Métiers〉のなかから毎月1点を、ポーラ美術館学芸員の今井敬子さんがご紹介くださいます。今月は《放浪者 vagabond》です。侍のようなたたずまいで、ワインの瓶とバゲットを手にこちらをにらんだ男の子。「放浪者」は、フジタのある理想を具現化した存在だったようです……。


【巻頭エッセイ】

フランスと私 モードの発信  郡司華子  

各界で活躍中の方々に、月替わりで「フランスと私」をテーマに個人的な体験や思いを自由につづっていただくエッセイ。 今月は、フランス婦人プレタポルテ連盟が主催する、年2回の婦人服の展示会「モード・イン・フランス」を取り仕切る、株式会社プレザンス代表取締役の郡司華子さんです。




【語学系記事】

ヨシとクニーのかっ飛ばし仏語放談〈30〉  福島祥行+國枝孝弘  (全レベル対象)

NHK講師としてもおなじみの、ヨシこと福島祥行さんとクニーこと國枝孝弘さんの、明快で痛快なフランス語放談もついに3年目に突入! 今月のテーマは「寺尾次郎さんが訳したフランス映画」。若き日はシュガーベイブのメンバーとして活躍したミュージシャン、のちに映画字幕翻訳を数多く手がけた寺尾次郎さんへのオマージュです。



アプリでフランス語!〈最終回〉  久保田剛史  (全レベル対象)

もっと手軽にフランス語と接する機会を増やすには、スマートフォンやタブレットのフランス語学習アプリを利用してみるのはいかがでしょう。今月は「フランス旅行に役立つアプリ」をご紹介します。 
久保田剛史・高橋信良著『徹底整理フランス語動詞のしくみ』

街角のフランス語を読んでみよう〈18〉  伊勢晃+谷口千賀子+ Benjamin Salagnon  (初級者対象)

看板やレストランのメニュー、商品のパッケージなど、街で目にするフランス語を読み解きながら、フランスの生活習慣や文化に触れていきます。今月は、公園などの公的空間を見ていきます。



【CD 収録】J'aime la poésie ! le labo-phonétique appliqué〈6〉   Sublime   (初~上級者対象)

日本で長年シャンソンやオペラなどの発音指導を行なってきたフランス人歌手Sublimeさんと、毎月さまざまなフランスの名詩を朗読しながら、発音練習をします。今月は、シャルル・ボードレールの「旅への誘い」の一節を読みます。発音の課題は「Révisions et prosodie」。これまで練習したすべての母音の復習と、音韻やリズムを確認しましょう。
→YouTubeのチャンネル「Sublime Chanson Salon」では、発音ラボの動画レッスンを公開しています(https://www.youtube.com/channel/UCWTpBleiibuxrlIVoRWGSyg



【CD 収録】フランス語でインタビューを聞いてみよう 〈18〉  Sophie Kubota (中~上級者対象)

日本とフランスの架け橋として活躍する4名のフランス人へのインタビューを通じて、ナチュラルスピードの会話の聞き取りに慣れていきましょう。今月も、落語パフォーマーのシリル・コピーニさんにお話をうかがいます。日本に住んで20年以上になるコピーニさんでも、まだまだ驚くことはあるのだそうです。それはなんでしょう。 
→シリルさんの公式サイト:http://cyco-o.com/



仏検3級対策 3級はこわくない!〈6〉 林千宏  (初~中級者対象)

実用フランス語技能検定試験(仏検)の3級は、受験者がもっとも多い級。ここを突破できるかどうかは大きな分かれ目かもしれません。しかし、対策が万全であればけっして恐れる必要はありません! 本連載では仏検3級に合格するための学習ポイントや、実際の過去問などをご紹介します。今月のテーマは「並べ替え問題の攻略法は?」



ジャニックの紫陽花通信〈6〉  Janick Magne  (中~上級者対象)

日本で39年生活した後、久しぶりにイル=ド=フランスにもどったジャニックさん。日々驚いたり、改めて自分の国を再発見したり、あるいは日本を懐かしんだり。そんな「ジャニックの紫陽花」の庭から、毎月メールが届きます。今月のメールの「件名」は「石灰と酢、フランスではおなじみのペア」



Café-Traduction〈6〉  Chris Belouad  (中~上級者対象)

クリス先生の作文ラボが、趣向も新たに帰ってきました! 今年度は、ゼミ生4人を招いてのお茶会です。リラックスしてコーヒーでも飲みながら、作文についての質問・悩みなどを解決していきます。今月のテーマは「たいへん(大変)」。「大変申し訳ありません」「大変でしたね」を、フランス語でどう訳しますか?



ことばのあそびば シャラード&パズル〈78〉 杉村裕史 (初・中級者対象)

偶数月は、Marie-Emmanuelle 村松さんによるフランス語の文章で表された複数のヒントから答えを見つけだすあそび「シャラード charade」、奇数月は、杉村裕史さんによる好評のクロスワード・パズルです。正解者には抽選でプレゼント(図書カード1000円分)を進呈。どしどしご応募ください。



対訳で楽しむ ジョエル・ポムラ『赤ずきんちゃん』〈最終回〉  高橋信良  (中~上級者対象)

フランス演劇界の第一線で活躍する劇作家兼演出家ジョエル・ポムラの戯曲『赤ずきんちゃん』を6回にわたり読んでいきます。『赤ずきんちゃん』といえば、シャルル・ペローやグリム兄弟の作品が有名ですが、その他にも数多くのヴァージョンが存在します。その一つであるポムラ版は、赤ずきんをどのように描いたのでしょうか。今月は「赤ずきんの最後」、いよいよクライマックス。 
久保田剛史・高橋信良著『徹底整理フランス語動詞のしくみ』



C’est vrai ?〈66〉/フランス語っぽい日々〈66〉」Karyn Nishimura-Poupée/じゃんぽ~る西  (全レベル対象)

大人気連載5年目突入! 妻はジャーナリスト、夫は漫画家。目下子育て中のふたりが送る日仏夫婦コラボ連載。フランス語にまつわる小粋なコラムに「ふむふむ」、フランス語習得に悩む(?)日本人の心の叫びを描いた漫画に「あるある」と頷きたくなること請け合い! 今月のコラムと漫画は、「騒動か暴動か?」サッカー・ワールドカップの優勝に沸くフランスでの、騒ぎの報道についてです。





【文化系記事】

考える人のための事典・辞書〈最終回〉   平尾浩一

インターネット検索の時代において、百科事典と辞書の存在意義はどこにあるのでしょう? 国際的な議論の的となっているこの問題に多角的に切り込んでいきます。今月のテーマは「まとめに代えて~事典・辞書のABC ~」



メルロ=ポンティを読む〈6〉   加賀野井秀一

『メルロ=ポンティ哲学者事典』(全3巻+別巻)の監訳者であり、『メルロ=ポンティ 触発する思想』の著者でもある加賀野井秀一さんが、類い稀なる「触発力」を持つメルロ=ポンティの思想の魅力に迫ります。今月のテーマは「アヴェ・ヴェルム・コルプス─演奏家と身体と眠り─」。メルロ= ポンティの知覚理論から、さらなる身体論へ!「身体の統合度」とは?

Le Monde diplomatique で世界を読む〈18〉  ル・モンド・ディプロマティーク日本語版編集部

世界の諸問題について考察・発信する独立メディア、パリ発の月刊紙Le Monde diplomatiqueの記事から、毎月選りすぐりの1本を抄訳でお届けします。今月の記事はエリック・デュセール(作家)&クリスティーナ・イオン(作家)による「図書館で快適なお昼寝を」(2018年6月号)。この記事の全訳は、ル・モンド・ディプロマティーク日本語・電子版(www.diplo.jp/)に掲載されています。



マグリブ中毒者たちの告白 モロッコに魅せられて〈6〉   山崎春美&渡邊未帆

「マグリブ」と「マグレブ」の違いはなんでしょう? 伝説のパンクバンドのヴォーカリスト春美さんと大学で音楽学を講ずる未帆さんが、モロッコに魅せられたミュージシャンや作家に魅せられ、また自らもモロッコに魅せられながら、縦横無尽に語りあいます。今月は「星はなんでも知っている⁉」。サッカーのワールドカップから、話題はモロッコ王国の国歌、そして国旗へ。



今月の原書レクチュール〈90〉   鈴木和彦

福田桃子さん、鈴木和彦さん、笠間直穂子さん、新島進さんの4名が、毎月交代でフランス語で楽しむ読書の世界に誘います。今月は鈴木和彦さんで「シンギュラリティと〈あなた〉」。今話題の「シンギュラリティ」を文学で体現した、ローラン・カントローの個性的な二人称の短編集をとりあげます。 
→ Laurent QuintreauのCe qui nous guette(「私たちを狙っているもの」Rivages, 2018)

ぐるりマレショー物語〈6〉  倉方健作

パリの街をぐるりと囲むブルヴァール・デ・マレショーBoulevards des Maréchauxは、異なる名のついた19の大通りの総称です。それらの通りに名を残したmaréchalたち、つまり元帥たちは、いかなる人物なのでしょう。フランスで語り継がれる、あるいは知られざる、彼らの物語をたどっていきます。今月は「ルイ=ニコラ・ダヴー」。ナポレオンからその能力を高く買われて「親戚」にもなった、不敗の元帥、また日本ともゆかりのあった、その人物像に迫ります。



パリ風俗事典〈174〉 右岸編(その40)  鹿島茂

カフェ、キャバレー、ミュージックホール、劇場など19世紀のパリを彩った文化を、われらが鹿島茂さんが網羅的に解説。ゾラ、バルザック、ユゴー、デュマ、スタンダールらの時代が生き生きと甦ります。パリの深夜族たちがたむろした「ヒルズ・タヴァーン Hill’s Tavern」「タヴェルヌ・ド・ロンドル Le Taverne de Londres」「タヴェルヌ・アングレーズ Le Taverne Anglaise「バイロンズ・タヴァーン Byron’s Tavern」「カフェ・デュ・グラン・バルコン Le Café du Grand Balcon」」「カフェ・カルディナル Le Café Cardinal」をとりあげます。



Actualité アクチュアリテ 在仏執筆陣による情報記事

 POLITIQUE 政治  山口昌子 今月のテーマは「W杯優勝とマクロン大統領の支持率」

 FAITS DIVERS 社会  仁木久惠 今月のテーマは「フランスの水泳事情」

 CINÉMA 映画  佐藤久理子 今月のテーマは「異才を放つ、ふたつの才能」

 ART&SPECTACLE アート&スペクタクル  岡田Victoria朋子 今月のテーマは「「井上有一1916-1985 書の解放」展、鼓童 パリ公演、「スカルラッティ555」」

 SCÈNE CULINAIRE 食  関口涼子 今月のテーマは「長い冬がつくりだす、ケベック料理」

 SPORTS スポーツ  芦立一義 今月のテーマは「W杯で優勝したのは誰か」



 *時事通信社ウェブサイト「時事ドットコム」に「アクチュアリテ」記事を配信しています。

  http://www.jiji.com/jc/v2?id=2017franceactu




書評 ロミ『自殺の歴史』 藤井勉
書評 木水千里『マン・レイ』 倉方健作



でたらめ解釈 おかしな歌詞  RADWIMPS「HINOMARU」  豊﨑由美 



[往復書簡]拝啓 友川カズキ様  平松洋子

「さえら」

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