内容説明
英語力を鍛えつつ、経済学を究める!
根井ゼミへようこそ! アダム・スミスからケインズまで、英語原典に直に触れながら経済学の歴史を学ぶ、はじめての経済学史講義!
◆英語力×経済学=教養!◆
これまでにない、全く新しい経済学の教科書、ビジネスパーソンが知的好奇心をもって実用的に学べる教養書がここに誕生!
経済学は、人文・社会科学のなかでもっともテクニカルに洗練された学問といえる。サムエルソンの『経済学』に始まり、入門から修士課程までの「教科書」がちゃんと備わっており、経済学徒は体系的かつ網羅的に学習を進めることができる。
しかし、学問の「制度化」は、「硬直化」の歴史でもあり、学問が本来もつべき人文知の欠如と批判精神の麻痺を招いているという(佐和隆光『経済学のすすめ』岩波新書)。
他方、大学生やビジネスパーソンのあいだで往年の受験参考書、原仙作『英文標準問題精講』(中原道喜補訂、旺文社、初版1933年)が人気を集めているという。「使えるエイゴ、話せるエイゴ」に回収されない英語熱はいまだに、いやかえって強まっている。
こうした要請に応えるのが本書といえる。本書は、英語力を鍛えながら、経済学を学ぶという、大学の「原典講読」を書籍化したものである。アダム・スミスからリカード、ミル、そして限界革命とケインズ革命。英語原典で触れることで、読者は奥深い社会科学の森に足を踏み入れる。知的刺激を覚醒させる一冊。
[目次]
はしがき
プロローグ
第1章 アダム・スミス
第2章 デイヴィッド・リカード
第3章 ジョン・スチュアート・ミル
第4章 限界革命
第5章 アルフレッド・マーシャル
第6章 ケインズ革命前夜
第7章 ケインズ
あとがき
[著者略歴]
根井雅弘(ねい・まさひろ)
1962年生まれ。1985年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。1990年京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。現在、京都大学大学院経済学研究科教授。専門は現代経済思想史。『現代イギリス経済学の群像』(岩波書店)、『経済学の歴史』(講談社学術文庫)、『サムエルソン』(中公文庫)、『経済学再入門』(講談社学術文庫)、『ガルブレイス』(白水社)、『ケインズを読み直す』(白水社)、『企業家精神とは何か』(平凡社新書)、『アダム・スミスの影』(日本経済評論社)他多数。
*略歴は刊行時のものです