新インド入門 (単行本)

生活と統計からのアプローチ

GDPや人口構成、識字率や大学進学率などの統計データと、社会的事件や流行を突き合わせることで浮かび上がる大国インドの姿

著者 田中 洋二郎
ジャンル 一般書 >  社会 >  海外事情
おすすめ
出版年月日 2019/07/23
ISBN 9784560097076
判型・ページ数 4-6・234ページ
定価 2,090円(本体1,900円+税)
在庫 在庫あり
フォーマット 価格
単行本 定価2,090円(本体1,900円+税)
電子書籍 -

内容説明

巨象という虚像
数字から浮かび上がる異形の大国

GDPや人口構成、識字率や大学進学率などの統計データと、社会的事件や流行を突き合わせることで浮かび上がる大国インドの姿。

タブーに注意せよ!

本書は、巨大国家の実像を数字と生活から探る試みである。
例えば、インドでは「牛肉はタブー」だと思っている者は多い。2015年に起きたダドリ・リンチ事件でこうした印象はさらに強まった。この事件は、ムスリム一家が牛を殺して食べ、その肉を保存しているという噂が流れ、それを聞いたヒンドゥー教徒群衆がその家に押し入り、集団リンチの末に一家を死傷した事件である。
ただ、数字はまた別のことを語っている。実はインドはブラジル、アメリカ、オーストラリアと並ぶ牛肉輸出大国なのだ。
ヒンドゥー教において牛は神聖とされ、近代インド最大の分水嶺となったシパーヒーの反乱(1857年)もこの問題から起きたと言えるが、インドを考える場合、歴史から理解しようとするとかえって誤ることが多い。
こうして数字にこだわってインドを眺めてみると、これまでの印象が実態と大きく異なることが随所で分かってくる。これが従来のインド論にはない本書の最大の特長といえる。 本書のもうひとつの魅力は、著者が国際交流基金で「文化交流」を担っていることだろう。その最前線では何が起きているのか? 言語をめぐる日中の争奪戦など今までにない奥行の入門書!

[目次]
はじめに >立ち読み

第一章 巨象という虚像
この国のかたち──統計から見た大国
一 ダドリ・リンチ >立ち読み
二 カーストをめぐる対立
三 JNUが動くとき
四 ベジタリアン大国インド
五 インドとお酒
六 私のインド留学体験記

第二章 アナザー・インドへ
政治経済の実像──統計から見た大国
一 ショッピングモールとキラナ
二 変わりゆくインドの恋愛
三 ススメ日本語教育‼ 違いを越えて
四 ジャイプール文学祭への誘い
五 ジュガール、インド人の問題解決法
六 インドのドタバタ出産劇

第三章 忘れられた日本人
生きていくことの喜びと悲しみ──統計から見た大国
一 知られざる日印交流──グルチャラン・シンと伊東忠太の軌跡
二 インドの日本人強制収容所
三 日本で祀られるインドの神々
四 幸せの国ブータン

第四章 文化交流の現場
都市化の光と影──統計から見た大国
一 インドでの文化交流事業と日印の懸け橋
二 文化交流から考える防災
三 美しいインド 前篇
四 美しいインド 後篇

おわりに

[著者略歴]
田中洋二郎(たなか・ようじろう)
1979年生まれ。明治学院大学国際学部を卒業後、2005年から2007年まで印ジャワハルラール・ネルー大学大学院に留学。国際関係論修士号を取得。2007年に独立行政法人国際交流基金に入職。2011年から2016年にかけて同ニューデリー日本文化センターに駐在。現在、同日米センター上級主任。訳書にハーマン『ガンディーとチャーチル』(白水社)がある。

*略歴は刊行時のものです

定価2,090円
(本体1,900円+税)

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