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自転車通勤は楽し!

禁断の扉をひらく 後編 -2009.11.26

訂正がある。前回「いもや」の天丼を紹介したが、2008年8月1日に屋号が変更になっている。正確には「天丼いもや」から「神田天丼家」に変わった。理由はわからぬが、名店であることは間違いない。今後とも繁盛してもらいたい。

名店ついでに、たまに食べたくなるのが神田神保町「さぼうる」のナポリタンだ。30代のときは大盛りを頼んでいたが、最近は普通盛りで十分な量である。昼時は相席になることが多いが、喫茶店で知らぬ同士が黙々とナポリタンやミートソースを食べている図は、見ているだけで愉快だ。ちなみにイタリアンというメニューもあるが、私はまだ食べたことがない。

自転車通勤は楽しいなどと毎月書いているが、天丼やナポリタンの話を書いているほうが余ほど面白く、気が楽なことに気付いた。

そもそもどうして禁断の扉かと言うと、自転車なるもの複数台所有していても、曲乗りでもしない限り同時に2台乗れっこないのです。買い物自転車は別として、ロードバイクはスポーツ機材であるが、趣味の要素が多分に含まれていて、お金もかかるのです。オトナの世界なのです。別にイヤラシイわけではないが。

いや、やはりイヤラシイ。本妻がありながら、散歩がてら通えるようなところに若い愛人を囲っているような艶福家にたとえることができないわけでもない。平凡と非日常は紙一重。物欲にしても愛欲にしても、行き着くところは後悔の二文字だ。時間がたてばあのときの自分はどうかしていたということが多いもの。それが人生なのか。

今回、私が購入した自転車フレームは10年前のものであることは前回書いた。さて、この10年の間に自転車の世界で何が起きていたかと言うと、オーバーサイズ化だ。「スーパーサイズ・ミー」という腹を抱えて笑った映画があったが、まったく関係ない。

基本的に自転車のパイプの太さや車輪の大きさはインチが基準になっている。特に変更が著しいのは、前輪を支えるフォークから伸びる円筒形部分の直径である。「フォークコラム径」という。10年前のロードバイクのフォークコラム径は1インチでした。1インチ=2.54センチメートル。インチは男性の親指の幅に由来するそうだ。ちなみに私の親指の幅は2.10センチメートルってとこだ。こんなこと公表することではない。意外と恥ずかしい。

現在、ロードバイクのフォークコラム径の主流は1-1/8インチ≒2.86センチメートルである。この規格変更が往年のロードバイクファンたちを悩ませている。フォークコラム径が太くなると、自転車の顔の部分であるヘッドも太くなり、それに連なり全体のフレームも太くなる。往年のファンたちはこの現象を野暮ったい、かっこ悪いと思っているはずだ。私の勝手な思い込みもかもしれないが。

私などは往年のロードバイクファンではないが、時流に逆らって、他の人があまり持っていないという理由だけで10年前の自転車フレームを買ってしまうから困る。

当然、今回購入したルックKG281のフォークコラム径は1インチである。前輪を支えるフォークとハンドルを繋ぐステムも1インチでカッチリと合わせたいところだが、1インチのステムは絶滅状態である。中古市場もしくは昔からやっているロードバイク専門店の棚に残っているかどうかというところだ。

幸い昭和26年創業の東京芝大門「シミズサイクル」に1インチ・カーボン製アヘッド式ステム110mmがひとつだけあった。高価な買い物であった。お店の方々には色々と教えていただき感謝しています。いずれはこのお店のご主人に自転車を組んでもらいたいと思う。

ギヤ、クランク、ブレーキおよび変速機などのコンポーネントも然り、最新のものは太いフレームに合わせたデザインになっている。日本を代表する自転車部品メーカーであるシマノは、2008年に最上位ロードバイク・コンポーネントであるデュラエースをモデルチェンジした。最新のカーボンバイクのためにデザインされたコンポだ。

これを10年前のフレームにインストールすることは辛うじてできるが、全体のバランスがちぐはぐな感じになる。要するに美しくないのだ。

そんなわけで10年前のシマノの部品をオークションで落札したり、中古市場で探しては入手していく羽目になったのである。何やらかんやらパーツ集めに半年ほどかかってしまった。楽しい時間ではあったが、出費もそれなりにあった。未だにハンドル周りが決まっていないが、完成に近い状態である。トータル金額約○十万円、公表は差し控える。連れ合いがこの頁を見てないとも限らないので。


上はフランス、下はイタリア、ここは杉並6畳間。
【総務部/ピンキー】

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