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月刊T・バックナンバー

営業部・Tの、哀愁ただよう日常……彼が一人前と呼ばれる日は来るのでしょうか。脱力&自虐エッセイ(ごく一部に読者がいるらしい)。

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07年2月のT [2007.02.27]

 自宅のパソコンが壊れました。近頃、画面が上手く映らなかったので、ガチャガチャチャンネルの頃のテレビののりでパンパンと平手打ちをしていたら、とうとう腹にすえかねたのか、全く返事をしてくれなくなりました。

 彼との出会いは二年前のクリスマス。秋葉原へ向かった僕は、「わかるよ、お前もか……」といった視線をなげかけつつ冬なのに汗ばんでいる人々で賑わった中古屋にて、ボロきれみたいな彼を抱きしめたのです。夢のような蜜月が過ぎ、やがて倦怠期……、そしてとうとうDV。昼ドラのような展開の挙句、これからは手書きで原稿を書くことになりそうです。

【営業部/T】


06年11月のT [2006.11.27]

 街なかから遠くを眺めることが最近のお気に入りです。デパートの屋上から、山手線をまたぐ陸橋から……。

 そんな時、僕の頭を流れる曲は「セーラー服を脱がさないで」。浸れます、ちょっと渋い男になったと勘違いもできます。眼前に広がるのはオシャレな街などではなく、「ホテル〜」など薄汚れた看板の見えるしょぼくれた街でなくてはいけません。そして立ち去る僕の頭を流れるのは「バナナの涙」……。つまり、おにゃんこ最高!

【営業部/T】


06年10月のT [2006.10.25]

休日の池袋駅前で演奏をするジャズバンドに聞き入る。気が付くと周りには50人程の聴衆。しかし途中で警察が現れ解散。街の浄化の一環だろうか(良く知らないけど)?

 数年前オシャレな街では、路上で絵や写真や書などを広げる人たちが一斉に排除され、その後ブランドだかの店が林立した。薄汚いアマチュアは街の美観を損ねるのかな?

 演奏なんかを迷惑がる人もいるのは分かるけど、東京は砂漠化しているのかなとおセンチにも。

【営業部/T】



06年9月のT [2006.09.25]

 我がボロアパートでは、ここ一年あまりで隣3件が引っ越していき、哀しみ度がますます上がっています。夜の通路で灯のない部屋たちの前を過ぎる時の「取り残された感」が堪らず、グッときます。
 大食い選手権でもしているかのような空き部屋のポストは、台風が来ようがピクリともしません。

 そんな静まりかえっているはずの哀しみアパートでは4、5年あまり、上の207号室からのイビキの音だけは不規則に鳴り響き続けています。



06年8月のT [2006.08.25]

 コレステロール値が基準に達せず、「栄養不足の欠食児童」などと社内中から罵られるという屈辱をうけた健康診断から一年。毎朝生卵1個、三食に一度は牛丼、という荒行を乗り越え万全の状態で臨んだ今年の結果は、軽々と基準を越えたものになりました。

 これで僕も一皮むけたようです。街を歩いたりなどしていると、「あの人栄養足りてそう、素敵。」なんていうヒソヒソ声が聞こえてくるのではないかと、期待に胸を膨らませています。



06年7月のT [2006.07.25]

 突然の断筆宣言をし、原稿を気にすることもなく過していたのですが、読者をつけることも出来ないうちからそんな生意気な事は許されるはずもなく、編集担当Kからいつもの催促がやってきました。すいません……。

 しかし少々タイトル変更。というのも小社には姓名の頭にKのつく者が案外多く、「俺だと思われて迷惑だ」などという苦情(なぜ?)が湧いてきたのです。

 休載を唱え気を引こうなどと姑息なマネをしたお詫びに、華麗な日常を晒す事に精進します。



06年6月のK [2006.06.25]

 十ぐらいは年下の婦女子に「何してんの、ばかチン!」などと叱られてみたいなどと考えてしまう今日この頃、そんな場面に幸運にも遭遇。

 とは言っても僕に起った訳ではなく、そんな素晴しい状況を貪っているのは五十がらみのオジ様。どう見ても二十は下のご婦人に甘い言葉(?)で罵られている。羨望の眼差しを熱く送りながら、僕はちゃんと見逃さなかった。

 「ごめんよー」と低く唸りながら、恍惚にヌメリと輝くオジ様の瞳を……。



06年5月のK [2006.05.25]

 駄文を載せてもらっているのだから、たまには本について書いてみようと思い、畳に積み重ねられた奴らを眺めていると、「あ、これは女子に逃げられた時の」とか「どうしようもないね、とか言われた時の」などと思い出したくもない言葉が再生され、涙で目の前が霞みこれ以上続けていられなくなり、中断すること30分。

 『ダンディズム』(生田耕作/中公文庫)など手にとり、何時か完璧なダンディになるため、やせ我慢、やせ我慢……。



06年4月のK [2006.04.25]

 かあさん、僕は東京で誰にも負けないものを見つけました。
 空いた電車の向かいに座る美しい女性(主観)に、睨めっこを挑むのです。無敗です、敵無しです、みんな目を背けます。

 若き日に大沢君(光GENJI)から学んだ視線は他を寄せつけません。しかし、のぼせ上がった僕は、最近困った誘惑にかられるのです。大沢系で攻めるばかりでなく、文太系の仁義なき人たちに挑んだら、と。

 大家の家賃の催促より分かりきった事と、自分を諌める毎日です。



06年3月のK [2006.03.25]

 哀しみホテル、それは出張の楽しみ。

 哀しみ度の高い物件に巡り会うためネットやらで検索し、写真どころか絵すらもなかったり、写真がやたらと遠景だったりすると、グッときます。 「やっと会えたね」とミポリンに囁く様にそっと予約ボタン……。

  約束の日、ドアを開けると床に怪しい染み。一晩中、空調から水漏れ。
 最上階の大眺望風呂に向かうとロッカーは壊れ、「貴重品は1Fフロントまで」の貼紙。その風呂の窓を開けると隣の壁。
 斜め上を示すエレベーターのボタン、3回押さないと返事もくれない……。

 どれもこれもクール。
  不自然な位置に掛けられた絵を眺め、控えめな臭さの布団にくるまり、ハードボイルドな自分に酔うことができます。



06年2月のK [2006.02.25]

 久し振りに出張から戻り部屋へ入ると、溜めたままの洗濯物。肩に掛かった大きな鞄にも大量の洗濯物。

 やっときた休日の予定はこの時点で決定。

 だが目覚めるともう夕暮れ。お日様嫌いの煎餅布団の上で反省しつつ、ギター抱えてサウダージ。明日こそ、と思いつつコンビニにて下着を補充。

 だがしかし翌朝、洗剤が切れていることに気付き肩を落とし出勤。

 このようにして下着も洗濯物も増えていく、このループからなかなか抜け出せません。



06年1月のK [2006.01.25]

 とある地区の三大お嬢様大学のひとつといわれる学校を訪問。嫌な予感はしていたが、見事的中!

 門をくぐるなり警備員(女性)に、『どちらに行かれますか?』との職質。小社には七色の頭を持つ男、坊主にサングラスなど、本物の職質を受けそうな者がいたりして、入社時には『あの人と目を合わせないぞ』と誓い、クール&ビューティーを信条としてきたのになぜ……?

 その後警備員は、目的の建物まで僕をガード。親切だと思いたい。




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