内容説明
珍しい果物を求めて熱帯の国々へ。未知なる美味を紹介しつつ、果物をめぐる冒険と歴史、果物ビジネスの可能性、果物に取り憑かれた奇人との出会いを語る、美味しく読める一冊。
宴会のあいだ、ビルじゅうがガス漏れを警戒して避難していた。ぼくたちは知らなかったが、ドリアンの悪臭は廊下をじわじわと進み、エレベーターシャフトを通ってほかの階にも広がっていたのだ。(……)ぼくたちが遅まきながら事態に気づいたのは、通報を受けた警察と電力会社の職員がガス漏れの場所を突き止めるために訪ねてきたからだった。(本文