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佐川 美加 著
パリが沈んだ日
 セーヌ川の洪水史


税込価格 2520円 (本体価格2400円)
ISBN 978-4-560-08041-2

パリ大洪水から100年
ジャンル 歴史
体裁 四六判 上製 244頁
刊行年月 2009-12
内容 1910年1月、花の都パリは巨大な湖と化した。紀元前以来、くりかえされてきたパリの洪水。パリの洪水はなぜ起きるのか。都市型水害の原因をときあかす、もうひとつのパリ史。図版多数。

「1月25 日(火) […]16時、ついにオルセー駅のガラスの大窓が破れた。[…]あっというまに線路は水没し、水の流れが収まったときには、駅舎の中も外も、水面の高さは同じになっていた。[…]17時、セーヌ川はオーステルリッツ水位計で7.51メートルにまで上がってきていた。ようやく人々は、今回の洪水はもしかするとこれまでになく大規模なものになるのではないかと不安を覚え始めた。」──「1910年1月パリがセーヌに沈んだ日」(本文)より

パリ大洪水から百年
 今からちょうど百年前の1910年1月、花の都パリは巨大な湖と化した。セーヌ川のほとりに生まれ、大きくなっていったパリの町。パリ市の紋章にはラテン語で「たゆたえども沈まず」と書かれているが、紀元前以来、パリは頻繁に洪水にみまわれている。地震や津波、噴火の驚異にさらされることのないパリの人々にとって唯一ともいえる自然災害が、セーヌ川の洪水であった。本書はこの洪水をテーマとするユニークなパリ史である。
 前半では、河川地理学の立場から、パリの洪水のメカニズムがあかされる。パリで洪水の被害を受ける地域は限られている。どの場所で、どうして洪水がおきるのか―これまで日本で紹介されることのなかった数値データやオリジナル図版とともにその理由をわかりやすく解説する。
 後半は二千年にわたるパリの洪水史が紹介される。町として発展し、人間生活優先のインフラストラクチャーが整備されるにしたがって洪水が激化していく様子が史料を交えながら述べられる。特にパリ三大洪水の一つ「1910年1月の大洪水」には独立した章をあてた。徐々に広がっていく被害、とまどう人々の姿に、明日にでも再現されるかもしれない都市型洪水の光景をみることができるだろう。最終章では、21世紀の洪水対策として、ルーヴル美術館、オルセー美術館の収蔵品救出作戦を紹介。
 図版多数、巻末には地名インデックスマップ、年表などの資料を収めた。

プロフィール: 佐川美加(さがわ みか)
1960年生まれ。早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒業、同大学第一文学部文学科フランス語フランス文学専修卒業。2000年、フランス政府給費留学生として、パリ大学ソルボンヌ校I‌L‌P‌G‌Aに短期留学。日仏図書館情報学会会員。日本地理学会会員。雙葉中学・高等学校勤務。
*データは刊行時のものです

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