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スチュアート・ダイベック著/柴田 元幸 訳
それ自身のインクで書かれた街


税込価格 1995円 (本体価格1900円)
ISBN 978-4-560-09216-3

初来日記念出版、ファン待望の最新詩集!
ジャンル 文学/その他
体裁 四六判 上製 140頁
刊行年月 2008-10
内容 ポーランド語で祈りを唱える老婆の横で、男の子が盗んだジャックナイフを手にする。夢や幻想が、街で垣間見る人生の哀しさに染められる……。瑞々しく、懐かしい。夢見るような詩集。

君はただ どこかの 記憶を欠いた
目抜き通りを選んで 襟を立て
風に背を向ければよかった。
僕もあのとき 目を閉じて
くるくる舞う葉の渦に足を踏み入れたのだった。

(「風の街」より)

初来日記念、待望の最新詩集
『シカゴ育ち』のスチュアート・ダイベックの初来日記念出版。
ダイベックはこれまで3冊の小説と、2冊の詩集を著しているが、ほとんどすべての作品において、自分が生まれ育ったシカゴの下町と、そこを行き来する人びとを描いている。そこで描かれる情景と人生はつねにみずみずしく、読者の心や記憶に訴える力強さがある。
ダイベックの世界では、貧乏くさい現実のなかに、聖なるものがふっと入り込んでくる。旧世界をそのまま引きずった、ポーランド語で祈りの言葉を唱える老婆たちの横で、男の子が盗んだナイフを手にする。少年の夢や幻想が、町で垣間見る人生の哀しさに染められ、かたちを変えていく。ある者はとどまり、ある者は去っていく。そこにあるのは、二つのものの対立ではなく、いろいろなものの交叉であり、出会いと別れの軌跡である。
ダイベックは大半の作品を詩として書きはじめ、いつの間にか小説に発展していくことが多いという。どの詩も素晴らしい小説群の原石のように感じられる。
訳者によるエッセイ「京浜工業地帯のスチュアート・ダイベック」を巻末に収録。

プロフィール: スチュアート・ダイベック Stuart Dybek
1942年、シカゴ生まれ。
第一詩集 Brass Knuckles
第一短編集 Childhood and Other Neighborhoods(白水社より刊行予定)
第二短編集『シカゴ育ち』(白水Uブックス)
最新短編集『僕はマゼランと旅した』(白水社)がある。
本書は2004年に刊行された最新詩集である。
現在、ふたたびシカゴに住み、ノースウェスタン大学で文学を教える。
プロフィール: 訳者:柴田元幸(しばた もとゆき)
1954年生まれ。東京大学文学部教授。
主要著書
『生半可な學者』(白水Uブックス)、『死んでいるかしら』(新書館)、『生半可版 英米小説演習』(研究社)、『アメリカ文学のレッスン』(講談社現代新書)、『アメリカン・ナルシス』(東京大学出版会)、『翻訳教室』(新書館)
主要訳書
S・ミルハウザー『イン・ザ・ペニー・アーケード』『三つの小さな王国』『バーナム博物館』『マーティン・ドレスラーの夢』(以上白水Uブックス)、『ナイフ投げ師』(白水社)
P・オースター『幽霊たち』『孤独の発明』『ムーン・パレス』(以上新潮文庫)、『鍵のかかった部屋』『最後の物たちの国で』(以上白水Uブックス)
S・エリクソン『黒い時計の旅』(白水Uブックス)
S・ダイベック『シカゴ育ち』(白水Uブックス)、『僕はマゼランと旅した』(白水社)
B・ユアグロー『一人の男が飛行機から飛び降りる』(新潮文庫)、『セックスの哀しみ』(白水Uブックス)
R・パワーズ『舞踏会へ向かう三人の農夫』(みすず書房)
T・R・ピアソン『甘美なる来世へ』(みすず書房)
M・リチャードソン編『ダブル/ダブル』(共訳、白水Uブックス)
*データは刊行時のものです

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