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リチャード・フラナガン著/渡辺 佐智江 訳
姿なきテロリスト


税込価格 2730円 (本体価格2600円)
ISBN 978-4-560-09229-3

『グールド魚類画帖』の作家が示す新境地
ジャンル 文学/小説
体裁 四六判 上製 324頁
刊行年月 2009-05
内容 ポールダンサーが「テロリスト」として手配された!? 魔都シドニーを舞台に、警察とメディアの執拗な追及、悪夢のごとき三日間の逃走劇を描く。『グールド魚類画帖』の作家が示す新境地!

「9・11」後、恐怖に脅かされた世界を暴く!
 舞台は現代のシドニー。「9・11」後、ロンドン、バリ、マドリードでテロ事件が頻発、このオーストラリアの大都市でもテロ警戒レベルが引き上げられていた。
 ポールダンサー(ストリッパー)の「ドール」は、偶然知り合った中東出身の男と共に防犯カメラに撮られたことがきっかけで、数時間後、未遂の爆弾テロの容疑者として、手配される羽目に陥る。
 警察と諜報機関は執拗な捜査と情報操作を展開し、メディアは周辺情報と憶測まじりの過剰報道で人々を煽る。「姿なきテロリスト」に仕立てられたドールは、やむなく逃走を企てるが……その悪夢のごとき三日間とは?
 フラナガンの前作『グールド魚類画帖』は、十九世紀のタスマニア島を舞台に、幻惑的な文体で織り上げた歴史小説だった。本書は全く趣向を変え、時代を現代に設定し、削ぎ落とした文体を駆使して高速で展開する、超一級のサイコ・スリラーとして、興奮を呼ぶ作品となった。
 風俗店のいかがわしい経営者と訳ありの女たち、暗黒街の密売人や中国人、家庭不和と愛人問題を抱えた捜査官、出世と売名に血道を上げるキャスターなど、著者は関係者に密着取材して本書を書き上げたという。まさに「9・11」後、恐怖(テロ)に脅かされた世界を暴いた、傑作長編といえるだろう。現在、ドリームワークスで映画化進行中。

プロフィール: リチャード・フラナガン Richard Flanagan
1961年、オーストラリア・タスマニア州生まれ。16歳で大工を志して学校を退学し、奥地で測量技師として働く。やがて学業に復帰し、タスマニア大学、オックスフォード大学修士課程で歴史学を修める。帰国後はリバーガイド、建設現場の作業員などの職に就く。小説 Death of a River Guide(1994)でデビューし、多くの読者に支持される。つづいて小説 The Sound of One Hand Clapping(1997)が15万部を超えるベストセラーを記録し、作家本人が脚本・監督を手がけて映画化、ベルリン映画祭最優秀作品賞にノミネート(1998)される。そして第3作目の小説『グールド魚類画帖 十二の魚をめぐる小説』(白水社、2005)Gould's Book of Fish : a novel in twelve fishで、英連邦作家賞を受賞(2002)して、世界的に高い評価を受ける。近年は、バズ・ラーマン監督の映画『オーストラリア』(2008)で脚本を共同執筆したほか、最新長編小説 Wanting(2008)を発表した。また、アボリジニ問題、森林保護についても積極的に発言、運動を続けている。
プロフィール: 訳者:渡辺佐智江(わたなべ さちえ)
訳書:リチャード・フラナガン『グールド魚類画帖』(白水社)、ジム・クレイス『四十日』(インスクリプト)、アーヴィン・ウェルシュ『フィルス』(アーティストハウス)、アルフレッド・ベスター『ゴーレム100』(国書刊行会)、クリス・バラード『バタフライハンター』(日経BP社)、チェス小説アンソロジー『モーフィー時計の午前零時』(共訳、国書刊行会)他
*データは刊行時のものです

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