内容説明
複雑な思想を理解するための専門用語100
「転形問題」などの経済学、進行形の運動を含む政治学、現代思想とも関連する哲学、三分野からなる中級者向けの手引書。従来の概説書にはない新項目を網羅し、記述にも新味がある。
マルクス主義とは、エンゲルスとともに展開した思想をベースとして確立された科学的社会主義。20世紀以降の国際政治や思想に大きな影響を与えた。また、現代の資本主義を考えるうえでマルクスの思想の再評価や見直しが進んでいる。
「利潤」「地代」「利子」を用いた「剰余価値」の説明、「レーニン主義」ほか現実味のある現在進行形の政治運動などをとりあげている。また、基本となる「唯物論」「弁証法」と現代思考との関連にも言及し、『共産党宣言』の内容も「階級闘争」「プロレタリアート」等の用語を説明しながら解読。
本書では、経済学・政治・哲学の三分野から複雑なマルクス主義を理解するのに有意義な100のキーワードがコンパクトにまとめられている。従来の概説書には見られなかった新項目を網羅し、記述にも新味がある中級者向けの手引書。
[原題]Les 100 mots du marxisme
[訳者]井形 和正(いがた かずまさ)
1947年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程単位取得退学。国際社会学、地域研究(フランス、西アフリカ)専攻。主要著書:『移民の社会的統合と排除』(共著、東京大学出版会)、『現代フランス社会を知るための六二章』(共著、明石書店)
[訳者]斎藤 かぐみ(さいとう かぐみ)
1964年生まれ。東京大学教養学科卒。欧州国際高等研究院(IEHEI)修了。フランス語講師・翻訳。主要訳書:『力の論理を超えて ル・モンド・ディプロマティーク 一九九八-二〇〇二』(共編訳、NTT出版)、オリヴィエ・ロワ『現代中央アジア』(白水社文庫クセジュ911)、アンヌ・マリ=ティエス『国民アイデンティティの創造』(共訳、勁草書房)
*データは刊行時のものです