北欧は全体に静かなイメージだが、中でもノルウェーは特におとなしい印象を受ける。それでも冬季オリンピックになるとビックリするくらいメダルをとるし、最近の食卓にはノルウェーサーモンなるものが登場するようになった。文化だって侮れない。最近では世界的ベストセラー『ソフィーの世界』の著者ヨースタイン・ゴルデルはノルウェー人だ。日本人の大好きなノーベル賞も、平和賞はノルウェーの受け持ちである。
この『〈CDエクスプレス〉ノルウェー語』はそんなおとなしいけど侮れない国のことばの教科書である。ノルウェー語といっても、多くの人にとっては他の北欧諸語と似ているんだろうなあ、くらいの認識しかないだろう。ところがそれほど簡単でもない。ノルウェーにはブックモールとニューノルスクという2つの国語がある(これについては本書6〜8ページに詳しい)。ノルウェー語を学ぶにはまずこの事情を押さえなければならない。
本書ではノルウェー人の80%が使っているブックモールを勉強する。だが最後の第20課の本文テキストについては、付録としてニューノルスクによるテクストも収められており、その両方をCDで聞き比べられる。北欧諸語をほとんど知らない私だが、第20課を何回か聞いたあとで120ページのニューノルスク版テキスト(違いはイタリックで示してある)を睨んでいると、ほとんど同じじゃん、などというのは実に乱暴な感想であり、どんな国にも複雑な言語事情があることが伺われる。ノルウェー語学習者だけでなく、言語学に関心のある人にとってもちょっと覗いてみたい一冊である。

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〈CDエクスプレス〉ノルウェー語
横山民司著
税込価格2,415円
(本体価格2,300円)
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