第57回岸田國士戯曲賞発表
第57回岸田國士戯曲賞(白水社主催)の選考会が2013年2月15日(金)、東京神田神保町・學士會館で行なわれ、選考の結果、赤堀雅秋『一丁目ぞめき』、岩井秀人『ある女』が受賞作と決まりました。正賞は時計、副賞は賞金20万円が贈られ、授賞式は4月8日(月)、午後6時より東京神楽坂・日本出版クラブ会館にて行なわれます。
第57回受賞作品
『一丁目ぞめき』赤堀雅秋
『ある女』岩井秀人
[選考委員のコメント]
『一丁目ぞめき』の、せりふの端々から作中人物のガサツさが自然とにじみ出てくること、劇に厚みを持たせる設定を作る力が確かなことに、惹かれました。他の候補作に本作のウェルメイドさを凌駕するパワーを備えたものがあると思えなかったこともあり、本作を強く推しました。(岡田利規)
『ある女』を強く推しました。一ページに一回以上おもしろい!と素直に思える戯曲には中々出会えません。どのキャラクターも魅力的で、戯曲を読むのが苦手な自分には非常に助かる作品に出会えました。自分も精進したいと思います。おめでとうございます。(松尾スズキ)
[受賞作、および受賞作家の略歴]
受賞者:赤堀雅秋(あかほり・まさあき)
受賞作:『一丁目ぞめき』(いっちょうめぞめき)(上演台本)
初演:2012年3月21日〜31日(東京・下北沢ザ・スズナリ)
本名:赤堀雅秋
生年月日:1971年8月3日
出身地:千葉県
所属劇団名:THE SHAMPOO HAT(劇作家、演出家、俳優)
岸田國士戯曲賞:最終候補回数 4回目
他の主な作品:『アメリカ』『津田沼』『その夜の侍』『砂町の王』
受賞者:岩井秀人(いわい・ひでと)
受賞作:『ある女』(あるおんな)(上演台本)
初演:2012年1月18日〜2月1日(こまばアゴラ劇場)
2012年2月4日〜5日(七ツ寺共同スタジオ)
2012年3月24日〜25日(西鉄ホール)
本名:岩井秀人
生年月日:1974年6月25日
出身地:東京都
最終学歴:桐朋学園大学演劇科卒業
所属劇団名:ハイバイ(主宰、劇作家、演出家)
青年団演出部
岸田國士戯曲賞:最終候補回数 1回目
他の主な作品:『て』『ヒッキー・カンクーントルネード』『おねがい放課後』『投げられやすい石』
(撮影:松山泰三)
[最終候補作品] (作者五十音順、敬称略)
赤堀雅秋 『一丁目ぞめき』 (上演台本)
岩井秀人 『ある女』 (上演台本)
北川陽子 『りんご』 (上演台本)
サリngROCK 『漏れて100年』 (上演台本)
中屋敷法仁 『無差別』 (上演台本)
畑澤聖悟 『翔べ!原子力ロボむつ』 (上演台本)
早船聡 『エレノア』 (上演台本)
水沼健 『ニューヘアスタイルイズグッド』 (上演台本)
[選考委員]
岩松了、岡田利規、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、野田秀樹、松尾スズキ、松田正隆、宮沢章夫(五十音順、敬称略)