ビオディナミ・ワイン 35のQ&A

世界最高峰の白ワインの造り手「ドメーヌ・ルフレーヴ」の醸造家が、ビオディナミの考え方とワイン造りの真実をわかりやすく伝える。

著者 アントワーヌ・ルプティ・ド・ラ・ビーニュ
星埜 聡美
ジャンル 一般書 >  趣味・実用 >  ワイン
おすすめ
出版年月日 2015/10/21
ISBN 9784560084694
判型・ページ数 4-6・174ページ
定価 2,420円(本体2,200円+税)
在庫 品切れ・重版未定

内容説明

ドメーヌ・ルフレーヴの醸造家による書きおろし。自然派ワインブームの今、正しい知識を!

 近年、自然派ワインがブームだが、一般の愛好家のあいだでビオディナミ・ワインが正しく理解されているとは言いがたい。よく目にするビオワインやオーガニックワインとの差別化も曖昧で、誤った情報や誤解も多い。
 ビオディナミ農法は、化学肥料や農薬の使用を否定し、活力剤として珪石、牛糞、牛角の粉などを使用する。天体の動きが植物に与える影響を重視するため、神秘的で宗教がかっていると思われがちだが、化学物質や機械化によって活力をそがれた土地は、この農法を施すことによって土中の微生物がよみがえり、苗木の病害は激減、調和のとれた果実がつき、テロワールを鮮明に表現する良質なワインができる。フランスでは今、優れた生産者たちが続々とこのビオディナミに取り組み始めている。
 本書の著者は、世界最高峰の白ワインの造り手、ドメーヌ・ルフレーヴで働く醸造家。「ビオとビオディナミはどこが違うのか」「ビオディナミ・ワインの見分け方」「ビオディナミのテイスティング方法」など、35の質問に答える形で、ビオディナミの考え方とワイン造りについて、明快に紹介していく。巻末にブルゴーニュの主なビオディナミ生産者のリスト付。

「多くの人にとって、ビオディナミは何のことかよくわからない、というのが正直なところだったでしょう。[…]これがこの本を書きたいと思った背景です。ビオディナミを紹介し、多くの人が抱く疑問点をできるだけ解決したいと考えたのです。なるべく簡潔に、内容的また形式的にも受け入れやすい形で説明することを目指しました。」——「はじめに」より

[目次]
 刊行に寄せて オベール・ド・ヴィレーヌ(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ=コンティ)

はじめに
 Q1 ビオディナミ・ワインはおいしいのでしょうか?

第一章 ビオディナミのブドウづくり
 Q2 なぜいまビオディナミが注目されるのでしょうか?
 Q3 なぜビオディナミはブドウ畑で発展したのでしょうか?
 Q4 ビオ(有機農法)とビオディナミはどこが違うのでしょうか?
 Q5 減農薬ブドウ栽培とは?
 Q6 ビオディナミはどのように病気とたたかうのでしょうか?
 Q7 隣の畑の農薬は影響するでしょうか?
 Q8 銅に毒性はあるのでしょうか?
 Q9 種まきカレンダーとその使い方は?
 Q10 ビオディナミは科学的方法と言えるのでしょうか?
 Q11 ビオディナミは自然に逆らわない方法なのでしょうか?
 Q12 「ディナミザシオン」とは何でしょうか?
 Q13 ビオディナミはテロワールを表現する最適な方法でしょうか?

第二章 ビオディナミのワイン醸造
 Q14 ビオディナミ・ワインの見分け方は?
 Q15 ビオディナミ・ワインの認証の区別は?
 Q16 ビオディナミは醸造でも活用されるのでしょうか?
 Q17 ビオディナミ・ワインは亜硫酸を使わないのでしょうか?
 Q18 ビオディナミ・ワインは長期熟成できるのでしょうか?
 Q19 ビオディナミ・ワインを分析するには?

第三章 ビオディナミ・ワインのテイスティング
 Q20 ビオディナミ・ワインのテイスティング方法は?
 Q21 ビオディナミ・ワインは身体に良いって本当?
 Q22 ビオディナミ・ワインを飲んだとき、他のワインと異なる感覚がある?
 Q23 ビオディナミ・ワインの評価の仕方は?
 Q24 悪い「ビオ」は存在するのでしょうか?
 Q25 ビオディナミ・ワインは気まぐれ?
 Q26 ビオディナミ・ワインは高い?

第四章 ビオディナミの歴史的・思想的背景
 Q27 ルドルフ・シュタイナーはどんな人物だったのでしょうか?
 Q28 アントロポゾフィー(人智学)とは何でしょうか?
 Q29 ビオディナミ誕生期のヨーロッパの農業の状況は?
 Q30 ビオディナミという言葉の意味は?
 Q31 シュタイナーの『農業講座』には何が書かれているのでしょう?
 Q32 ビオディナミはセクトなのでしょうか?
 Q33 シュタイナーはワインを飲んでいたのでしょうか?
 Q34 ゲーテアヌムとは?
 Q35 ビオディナミの後、ブドウづくりはどこへ向かうのでしょう?

おわりに

 解説 自然派ワインの政治学 立花峰夫
 訳者あとがき

 ブルゴーニュの主なビオディナミ・ワイン生産者


[原題]Introduction à la biodynamie à l'usage des amateurs de vin - En 35 questions


[著者略歴]
アントワーヌ・ルプティ・ド・ラ・ビーニュ  Antoine LEPETIT DE LA BIGNE
世界最高峰の白ワインの造り手「ドメーヌ・ルフレーヴ」の醸造家。パリの理工科大学校(エコール・ポリテクニク)卒業後、ワインへの熱狂的な思いから人生なかばでワインの道に転身。農業学、醸造学も修める。アルザスのドメーヌ・ツィント=フンブレヒトでワイン醸造の経験を積み、2008年以降、2015年に当主アンヌ=クロード女史が亡くなるまで、ドメーヌ・ルフレーヴでワイン造りに従事。ピュリニ=モンラシェの「ワインとテロワールのワイン学校」創設メンバーのひとり。ビオディナミ農法に関するコンサルタントとして、各地のシャトーやドメーヌでも活躍。

[訳者略歴]
星埜聡美(ほしの・さとみ)
1973年福岡市生まれ。アヴィニョン大学大学院修士課程修了。ボーヌ市ワイン農業専門学校修了。ボーヌ市中心部の自然派ワイン・ショップ「ヴァン・ド・モーリス」にて研修。2014年11月までブルゴーニュ地方オーソワに在住。

*略歴は刊行時のものです

定価2,420円
(本体2,200円+税)

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