ふらんす 2018年2月号

特集「21世紀のサミュエル・ベケット」

ジャンル 雑誌『ふらんす』
出版年月日 2018/01/22
判型・ページ数 A5・84ページ
定価 本体639円+税

内容説明

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■特集 21世紀のサミュエル・ベケット

田舎道。木が一本。夕暮れどき。二人組のホームレスが、救済者をひたすら待ちながら暇つぶしに興じる「不条理演劇」の代名詞にして最高傑作『ゴドーを待ちながら』が、このたび新訳であらたな命を吹き込まれます。

『新訳ベケット戯曲全集』、いよいよ刊行開始!  岡室美奈子 

まもなく刊行がスタートする『新訳ベケット戯曲全集』(全4巻)の監修者であり、『ゴドー』の新訳を手がける岡室美奈子さんは、これまでの研究成果や訳稿検討会での発見を踏まえ、「難解な不条理劇」や「無と絶望の劇」といった重々しい解釈から自由な〈わかる〉『ゴドー』、今を生きる私たちにとってリアルな『ゴドー』を目指し、どんな点を工夫されたのでしょうか。

[座談会]21世紀の『ゴドーを待ちながら』  宮沢章夫×岡室美奈子×ケラリーノ・サンドロヴィッチ

岡室美奈子訳・宮沢章夫演出の『ゴドー』のリーディング公演が2017年11月に早稲田小劇場どらま館で行なわれました。公演後、ゲストに劇作家のケラリーノ・サンドロヴィッチ氏を迎えて繰り広げられた、三氏の熱い『ゴドー』談義を載録します。最大のテーマは「笑えるゴドー」



沈黙の芝居 ベケットのゴドー訳  池内紀

不条理といえば、カフカ! そこで、カフカの小説全集の訳者であるドイツ文学者・エッセイストの池内紀さんに、『ゴドー』の旧訳・新訳を読んでいただきました。 →サミュエル・ベケット著、安堂信也・高橋康也訳『ゴドーを待ちながら』




 
【表紙連載】

レオナール・フジタ〈小さな職人たち〉〈11〉 《ポスター貼り》 今井敬子


2017年度の『ふらんす』の表紙は、レオナール・フジタ(藤田嗣治)の作品が飾ります。彼の晩年の連作〈小さな職人たち Petits Métiers〉のなかから毎月1点を、ポーラ美術館学芸員の今井敬子さんがご紹介くださいます。今月は《囚人 prisonnier》です。フジタは「監獄」についてある強いイメージを持っていました。自らにも引きつけながら、子どもの囚人の姿にどんな想いを込めたのでしょうか。


【巻頭エッセイ】

フランスと私 うっすらと、くっきりと。 松尾スズキ
 

各界で活躍中の方々に、月替わりで「フランスと私」をテーマに個人的な体験や思いを自由につづっていただくエッセイ。 今月は、いま日本でもっともチケット入手が困難な劇団のひとつ、「大人計画」を主宰されている作家・演出家・俳優の松尾スズキさんです。この秋『業音』のパリ公演を終えたばかりの松尾さんが見たパリの様子は・・・ 
→大人計画 http://otonakeikaku.jp/ 





【語学系記事】

ヨシとクニーのかっ飛ばし仏語放談〈23〉 福島祥行+國枝孝弘
  (全レベル対象)

NHK講師としてもおなじみの、ヨシこと福島祥行さんとクニーこと國枝孝弘さんの、明快で痛快なフランス語放談もついに2年目に突入! 今月のテーマは「去年の翻訳作品をふりかえる」。ヨシとクニーが注目した、2017年の翻訳書は?



街角のフランス語を読んでみよう〈11〉 伊勢晃+谷口千賀子+ Benjamin SALAGNON  (初級者対象)

看板やレストランのメニュー、商品のパッケージなど、街で目にするフランス語を読み解きながら、フランスの生活習慣や文化に触れていきます。



【CD 収録】フランス語でインタビューを聞いてみよう ~日本で暮らすフランコフォンたち~〈11〉  Sophie KUBOTA +久保田剛史  (中級者対象)

日本で働く6 名のフランス人へのインタビューを通じて、ナチュラルスピードの会話の聞き取りに慣れましょう。今月は、「ふらんす」愛読者の方にはおなじみ、連載「LE LABO-PHONÉTIQUE(発音ラボ)」のスブリームSublimeさんにお話をうかがいます。



友だちだよね? フランス語と英語のちがうところ〈11〉  姫田麻利子+ Steve MARSHALL  (初・中級者対象)

似ているけどちがう、そんな英語とフランス語の微妙な差をさぐっていきます。今月のテーマは「Le subjonctif & the subjunctive」。フランス語のle subjonctif(接続法)と英語のthe subjunctive(仮定法現在と過去)を比較します。

【CD 収録】LE LABO-PHONÉTIQUE〈11〉 Sublime +小西英則  (初~上級者対象)

日本で長年シャンソンやオペラなどの発音指導を行ってきた、フランス人歌手Sublimeさんのユニークで効果的な指導方法をご披露します。今月のテーマは「R/L +Toutes les voyelles)」。12月号からは、それまで見てきたすべての母音を復習しています。今回はRとLの発音と併せながらの練習です。
→YouTubeのチャンネル「Sublime Chanson Salon」では、発音ラボの動画レッスンを公開しています(https://www.youtube.com/channel/UCWTpBleiibuxrlIVoRWGSyg



仏検対策4~2級 初級から中級へのステップアップ〈11〉 久保田剛史  (初・中級者対象)

実用フランス語技能検定試験(仏検)の4級・3級・準2級・2級について、共通するテーマにおけるそれぞれのレベルでの学習ポイントや練習問題をご紹介します。今月のテーマは「長文問題について(3級レベル)」。長文問題でまず目を通すべきところは?
久保田剛史・高橋信良著『徹底整理フランス語動詞のしくみ』



ことばのあそびば シャラード&パズル〈71〉  Marie-Emmanuelle 村松 (初・中級者対象)

偶数月は、Marie-Emmanuelle 村松さんによるフランス語の文章で表された複数のヒントから答えを見つけだすあそび「シャラード charade」、奇数月は、杉村裕史さんによる好評のクロスワード・パズルです。正解者には抽選でプレゼント(図書カード1000円分)を進呈。どしどしご応募ください。



対訳で楽しむ カリブ海アンティル諸島の民話と伝説〈5〉 松井裕史  (中~上級者対象)

怪談で知られるあの小泉八雲ことラフカディオ・ハーンも2年ほど滞在し取材したという、フランス領アンティル諸島に伝わる民話や伝説を6回(半年)にわたり読んでいきます。第4回目は「クビラ」(後半)です。カリブ海の農園で働く年老いた黒人クビラをめぐる、歴史的で現実的な物語です。



C’est vrai ?〈59〉/フランス語っぽい日々〈59〉」Karyn NISHIMURA-POUPÉE/じゃんぽ~る西  (全レベル対象)

大人気連載5年目突入! 妻はジャーナリスト、夫は漫画家。目下子育て中のふたりが送る日仏夫婦コラボ連載。フランス語にまつわる小粋なコラムに「ふむふむ」、フランス語習得に悩む(?)日本人の心の叫びを描いた漫画に「あるある」と頷きたくなること請け合い! 今月のコラムと漫画は、いま話題の「インクルーシブ書法」について。社会における男女平等を推進するつづり方とは、いったい?





【文化系記事】

寝るまえ5分のパスカル『パンセ』入門〈11〉   山上浩嗣


未完の断章、パスカルの『パンセ』から、毎月テーマに沿いながら山上浩嗣さんがシビれるような珠玉の名句をご紹介。横断的で多様な読解が可能な『パンセ』の楽しみ方を伝授します。今月のテーマは「外見の美」。人の外見に惑わされることについて、パスカルは…。

→山上浩嗣『パスカル「パンセ」を楽しむ 名句案内40章』(講談社学術文庫)

 アントワーヌ・コンパニョン著、山上浩嗣・宮下志朗訳『寝るまえ5分のモンテーニュ 「エセー」入門』(白水社)



天使だけが翼を持つ 鳥たちのフランス文学〈11〉   岡部杏子

さまざまな作家や詩人に愛され、謳われた鳥たちに焦点を当てて、フランス文学の森を散策しましょう。岡部杏子さんと福田桃子さんが毎月交替でお届けします。今月のテーマは「ハクチョウ cygne」。長くたおやかな首、真っ白で優美な羽根を持ち、つがいで生きることから愛や忠誠を象徴する白鳥をとりあげます。



Le Monde diplomatique で世界を読む〈11〉  ル・モンド・ディプロマティーク日本語版編集部

世界の諸問題について考察・発信する独立メディア、パリ発の月刊紙Le Monde diplomatiqueの記事から、毎月選りすぐりの1本を抄訳でお届けします。今月の記事はブノワ・ブレヴィル(ジャーナリスト)による「シアトル流の〈思いやり〉」(2017年11月号)。この記事の全訳は、ル・モンド・ディプロマティーク日本語・電子版(www.diplo.jp/)に掲載されています。



もうひとつのニューカレドニア〈11〉   星埜守之

世界遺産の珊瑚礁や多くのダイビングスポット、美しいビーチに臨むリゾートホテル……「一度は訪れてみたい南海の楽園」ニューカレドニア。この土地にまつわる文学作品を手掛かりの一端としながら、観光地にとどまらないニューカレドニアの存在感や「今」を辿ります。今月のテーマは「ニューカレドニアの文学(2)」。70年以降のニューカレドニアの新しい文学の流れを紹介します。



ケアの社会 フランス看護・介護事情〈11〉   原山哲

「ケアの社会 une société du « care »」を構想するフランスの哲学者ファビエンヌ・ブルジェールの思想に拠りながら、フランスにおける看護・介護の理論と実践をみていきます。今月のテーマは「多様な原則の関係」。比較できないものを敢えて比較する、ケアの現状の国際比較についてお届けします。



今月の原書レクチュール〈83〉   笠間直穂子

福田桃子さん、鈴木和彦さん、笠間直穂子さん、新島進さんの4名が、毎月交代でフランス語で楽しむ読書の世界に誘います。今月は笠間直穂子さんで「野原を行く」。スイス・ロマンドの詩人、ギュスターヴ・ルーの2冊をとりあげます。 
→ Gustave Roud, Entretiens http://editionsfario.fr/spip.php?article224 / Gustave Roud, Air de la solitude et autres écrits  http://www.gallimard.fr/Catalogue/GALLIMARD/Poesie-Gallimard/Air-de-la-solitude-et-autres-ecrits



パリのボヘミアン〈11〉   小倉孝誠

きわめてパリ的、そして19世紀的な文化現象としてのボヘミアン。作家・詩人・画家・音楽家……ボヘミアン芸術家たちの栄光と悲惨の輪郭を素描していきます。今月のテーマは「ベルエポックのボヘミアン群像」。「シャ・ノワール」が 19 世紀末のモンマルトルを代表する文学キャバレーだとすれば、20 世紀初頭にボヘミアン芸術家の溜り場になったのが、酒場「ラパン・アジール」でした。

→小倉孝誠『ゾラと近代フランス』(白水社)



ドビュッシー 最後の1年〈11〉  青柳いづみこ

2018年3月に没後100年を迎える、フランス近代を代表する作曲家ドビュッシー。そのドビュッシーの研究家にして名演奏家の青柳いづみこさんが、ドビュッシー最後の1年をたどりながら、彼がなしとげたこと、なしとげられなかったことの意味を考えていきます。今月のテーマは「ヴィクトル・セガレン」。往復書簡によって、ドビュッシーとのやりとりを詳細に残した、精神科医にして劇作家のヴィクトル・セガレンをとりあげます。
→青柳いづみこ公式HP:http://ondine-i.net/

パリ風俗事典〈167〉 右岸編(その33)  鹿島茂

カフェ、キャバレー、ミュージックホール、劇場など19世紀のパリを彩った文化を、われらが鹿島茂さんが網羅的に解説。ゾラ、バルザック、ユゴー、デュマ、スタンダールらの時代が生き生きと甦ります。先月から引きつづき、「カフェ・ド・ラ・ペ Le Café de la Paix」 と「グラン・トテル Le Grand Hôtel」 をとりあげます。

対訳シナリオ『ぼくの名前はズッキーニ』(監督:クロード・バラス)  中条志穂

最新公開作品を日仏対訳のシナリオ抜粋とともに紹介する、中条志穂さんによる『ふらんす』名物コーナー。今月は、2016年のアヌシー国際アニメーション映画祭でグランプリと観客賞をダブル受賞した話題作『ぼくの名前はズッキーニ』。不幸な事故で母を亡くした少年ズッキニーは、同じように辛い現実を抱える、養護施設の愉快な仲間たちと出会う…。奇跡のストップモーションアニメ、世界を席巻中! 2018年2月10日(土)より新宿ピカデリー、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開 
→公式HP : http://boku-zucchini.jp/

→ジル・パリス著、安田昌弘訳『ぼくの名前はズッキーニ』(DU BOOKS) http://diskunion.net/dubooks/ct/detail/DUBK197


Actualité アクチュアリテ 在仏執筆陣による情報記事

 POLITIQUE 政治  山口昌子 今月のテーマは「ワキエ氏は共和党の救世主になれるか」

 FAITS DIVERS 社会  仁木久惠 今月のテーマは「フランス国民が行政に望むもの」

 CINÉMA 映画  佐藤久理子 今月のテーマは「2017年の話題作」

 ART&SPECTACLE アート&スペクタクル  岡田Victoria朋子 今月のテーマは「ジャポニスム展」

 SCÈNE CULINAIRE 食  関口涼子 今月のテーマは「オリエンタル料理ブーム」

 SPORTS スポーツ  芦立一義 今月のテーマは「ゲイ・ゲームズ パリ2018」



 *時事通信社ウェブサイト「時事ドットコム」に「アクチュアリテ」記事を配信しています。

  http://www.jiji.com/jc/v2?id=2017franceactu




書評 井上善幸・近藤耕人編『サミュエル・ベケットと批評の遠近法』 鈴木哲平 
書評 堀真理子『改訂を重ねる「ゴドーを待ちながら」』 たけだはるか 



パリジェンヌと行く東京の居酒屋 人形町へ行こう! 坂崎重盛 



[往復書簡]拝啓 平松洋子様  友川カズキ


「さえら」

フランスやヨーロッパ関連の新刊、さまざまなイベント案内、読者プレゼントなど多彩な情報コーナーです。


[お詫びと訂正]
本誌2月号表紙の特集タイトルに誤植がありましたことをお詫びし、ここに訂正いたします。
誤「21年世紀のサミュエル・ベケット」→正「21世紀のサミュエル・ベケット」

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