U217 ペンギンの島

聖者の手違いから人間に変身したペンギンの国の年代記を通して、フランスの歴史を戯画的に語り直したノーベル賞作家の埋もれた名作。

著者 アナトール・フランス
近藤 矩子
ジャンル 一般書 > 白水Uブックス > 海外小説
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シリーズ 一般書 > 白水Uブックス > 海外小説 永遠の本棚
出版年月日 2018/03/13
ISBN 9784560072172
判型・ページ数 新書・390ページ
定価 本体1,900円+税
在庫 在庫あり

内容説明

ペンギンの国に託して描く人類の愚行の歴史

聖者の手違いから人間に変身したペンギンの国の年代記を通して、フランスの歴史を戯画的に語り直したノーベル賞作家の埋もれた名作。

高徳の聖者マエールは悪魔に唆されて極地の島に向かい、間違ってペンギンに洗礼を施してしまう。天上では神が会議を開き対応を協議、ペンギンたちを人間に変身させて神学上の問題を切り抜けることにし、ここにペンギン国の歴史が始まった。裸のペンギン人に着物を着せるという難題に始まり、土地所有と階級の起源、竜退治の物語、聖女伝説、王政の開始、ルネサンス、革命と共和国宣言、英雄トランコの登場、国内を二分した冤罪事件と続くペンギン国の年代記は、フランスの歴史のパロディであり、古代から現代に至る人類社会の愚行が巧みなユーモアで戯画的に語り直される。ペンギン人の富裕層が主張するトリクルダウン理論への諷刺や、近未来の新格差社会の光景は、21世紀の日本に生きる我々にも痛切に響くだろう。ノーベル賞作家A・フランスの知られざる名作。

[目次]
序言
第一の書 起源
第二の書 古代
第三の書 中世およびルネサンス
第四の書 近代 トランコ
第五の書 近代 シャティヨン
第六の書 近代 八万束の秣(まぐさ)事件
第七の書 近代 セレス夫人
第八の書 未来 終わりなき歴史
解説

[原題]L'Île des pingouins

[著者略歴]
アナトール・フランス Anatole France(1844-1924)
パリ生まれ。高踏派詩人として出発、その後小説に転じて『シルヴェストル・ボナールの罪』、『舞姫タイス』、『赤い百合』、『神々は渇く』などの長篇でフランス文学を代表する作家となる。ドレフュス事件など社会問題にも深い関心を寄せ、積極的に活動した。アカデミー・フランセーズ会員。1921年、ノーベル文学賞受賞。邦訳に《アナトール・フランス小説集》全12巻(白水社)がある。

[訳者略歴]
近藤矩子(こんどう のりこ)
1929年、三重県生まれ。フランス文学者。東京外国語大学フランス科卒、東京大学仏文科大学院修了後、パリ大学に留学。帰国後、福岡女子大学でフランス文学を講じる。1972年没。訳書にジルベール・サラシャ『フェリーニ』(三一書房)、ミシェル・メニル『溝口健二』(三一書房)などがある。

1,900円+税

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