初代「君が代」

明治初期、来日した英国王子を前に演奏され、わずか数年で使命を終えた初の国歌。薩摩藩軍楽隊を中心に、その制定の経緯と謎に迫る。

著者 小田 豊二
ジャンル 一般書 >  評論・エッセイ(日本)
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出版年月日 2018/03/20
ISBN 9784560096277
判型・ページ数 4-6・238ページ
定価 2,640円(本体2,400円+税)
在庫 絶版

内容説明

明治初期わずか数年で使命を終えた国歌の謎
薩摩藩軍楽隊を中心に迫る、国歌誕生の経緯


明治初期、来日した英国王子を前に演奏され、わずか数年で使命を終えた初の国歌。薩摩藩軍楽隊を中心に、その制定の経緯と謎に迫る。

今の「君が代」の前に、もうひとつの「君が代」があった。そしてその初代「君が代」は、イギリス人フェントンが作曲した、今とはまったく異なるメロディーのものだった。
明治2年7月22日。エジンバラ公アルフレッドが横浜港に到着し、新政府にとって初となる、国王接遇に準ずる「外国賓客の儀」の幕が切って落とされた。一行が宿舎となる浜御殿に到着すると、横浜に駐屯するイギリス陸軍第10連隊第1大隊軍楽隊によってイギリス国歌が、終わると続けて別の短い曲が演奏された。国歌として「君が代」が演奏された最初の出来事である。
翌明治3年9月8日、薩摩藩軍楽伝習生30余名は、豪雨のなか、越中島の調練場にいた。そしてこの日は、薩摩、長州、土佐3藩の兵に対する天覧調練、いわゆる「観兵式」が行われ、そこで明治天皇の御前で、この「君が代」が演奏された。
この曲は、どういういきさつで作られたものだったのか。そもそも「国歌」という概念すらなかった時代、新政府は誰に命じ、誰が形を整えていったのか。
横浜、鹿児島、函館、上越……薩摩藩軍楽隊や通史から国歌誕生の謎を探る、力作歴史秘話。この初代「君が代」、現在は東京・京橋の警察博物館で聞くことができる。

[目次]
はじめに

第一章 「君が代」の寺
第二章 アニーの墓
第三章 薩摩藩の指令
第四章 薩摩琵琶「蓬莱山」
第五章 サツマバンド結成
第六章 バス停「日ノ丸」
第七章 「君が代」の依頼人

あとがきにかえて
参考文献

[著者略歴]
小田豊二(おだ・とよじ)
昭和20年、旧満洲ハルビン市生まれ。早稲田大学第一政経学部卒業。出版社、デザイン会社勤務を経て、故井上ひさし率いる劇団「こまつ座」創立に参加。機関誌「the座」元編集長。著書に『フォートンの国』(そしえて)、『聞く技術・書く技術』(PHP)、『日曜日のハローワーク』(東京書籍)、『鉱山(ヤマ)のビッグバンド』(白水社)など。聞き書き作品に『勘九郎芝居ばなし』(朝日新聞社)、『のり平のパーッといきましょう』(小学館)、『福本清三 どこかで誰かが見ていてくれる』(集英社)など。

*略歴は刊行時のものです

定価2,640円
(本体2,400円+税)

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