シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち

近世の観劇と読書

新刊

女性たちはいかにシェイクスピアを受容し、その正典化に影響を与えてきたか。18世紀までの観客や作家、宮廷人などの関わりを見る。

著者 北村 紗衣
ジャンル 新刊
一般書 > 評論・エッセイ(日本)
おすすめ
出版年月日 2018/03/23
ISBN 9784560096000
判型・ページ数 4-6・310ページ
定価 本体2,800円+税
在庫 在庫あり

内容説明

追っかけから始まる、シェイクスピア女子の歴史
女性が作品の正典化にはたした役割を見る


女性たちはいかにシェイクスピアを受容し、その正典化に影響を与えてきたか。フォリオへの書き込みが物語るもの、批評や研究、ファンの一大イベントなど、18世紀までの観客や作家、宮廷人などの関わりを見る。

「『ハムレット』は役者の個性を最大限に引き出す芝居として定評がある。スターがこの大役を演じると聞いてうきうきしながら劇場に足を運ぶ人々がいなければ、『ハムレット』はとっくの昔に上演されなくなっていただろう。シェイクスピアが今でも世界中で上演され、読まれ、映画やテレビドラマになっているのは、多くの無名の人々が劇場でシェイクスピアを楽しんできたからだ。そしてそこには、確かに女性たちがいた。」(本文より)

王女や作家から市井の観客・読者まで

現代でこそイギリス文学の「正典」として称えられているシェイクスピアだが、はじめからそうだったわけではない。むしろ、どちらかというと教養のない作家と見られていた。
そのシェイクスピアをイギリス文学の金字塔に押し上げたのは、学者や作家、舞台のスターや演出家、イギリス文化を広めようとした政治家や教育者だけの業績ではない。作品が今でも世界中で親しまれ、映画やテレビドラマになっているのは、多くの無名の人々が劇場でシェイクスピアを楽しんできたからだ。そしてそこには、確かに女性たちがいた。偉大なシェイクスピア研究者として知られる人々の大部分は男性だが、16世紀の末から、芝居を見、作品を読み、それについて考える女性たちは存在していた。批評・研究史の初期にさえ、女性の働きがあったのだ。
本書は、フォリオへの書き込みや手紙などの分析、18世紀にあったファンの一大イベントの記録を通じて、16世紀末~18世紀半ば頃までの時期、著名な作家や宮廷人から一読者、一観客にいたる女性ファンが、シェイクスピアの権威の確立にどのような役割を果たしたかを見る。

[目次]
序論──わたしたちが存在していた証拠を探して 

第一部 十七世紀における劇場、読書、女性 

 第一章 十七世紀イングランドの観劇 
 第一節 ロンドンの芝居小屋事情 
 第二節 芝居に夢中 
 第三節 シェイクスピア劇の中の女性観客 
 第四節 宮廷のシェイクスピア 

 第二章 読み書きする女性たち 
 第一節 本の広がり 
 第二節 女性の蔵書 
 第三節 シェイクスピア刊本の女性ユーザ 
 第四節 執筆する女性たち

第二部 王政復古期の女性とシェイクスピア 

 第三章 王政復古演劇と女性 
 第一節 王政復古演劇とは 
 第二節 十七世紀後半の刊本 
 第三節 ロンドンの女性たち 
 第四節 ロンドンから離れて 
 第五節 イングランドを離れて 
 第六節 宮廷人のあだ名と詩 

 第四章 王政復古期の女性作家たち 
 第一節 マーガレット・キャヴェンディシュとその一家 
 第二節 アフラ・ベーンと女性劇作家たち 
 第三節 ジュディス・ドレイクとイングランドにおけるフェミニズム 

第三部 十八世紀の女性たちとシェイクスピア・ジュビリー 

 第五章 読書する女性たち 
 第一節 家族に贈るシェイクスピア
 第二節 女性によるシェイクスピア研究
 第三節 新しい刊行物の中のシェイクスピア

 第六章 十八世紀の女性観客たち
 第一節 芝居の規則はお客様が決める
 第二節 シェイクスピア・ジュビリー祭

終わりに
謝辞
図版一覧
文献一覧

作品索引
固有名詞索引 


[著者略歴]
北村紗衣(きたむら・さえ)
武蔵大学人文学部英語英米文化学科准教授。専門はシェイクスピア、フェミニスト批評。主な著作に、『共感覚から見えるもの』(編者、勉誠出版、2016)などがある。

*略歴は刊行時のものです

2,800円+税

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