ふらんす 2018年11月号

特集「マルセル・デュシャンの世界」

ジャンル 雑誌『ふらんす』
出版年月日 2018/10/22
判型・ページ数 A5・80ページ
定価 本体639円+税

内容説明

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■特集  マルセル・デュシャンの世界

現代アートの偉大なる先駆者マルセル・デュシャン。没後50年経ったいまもなお圧倒的な存在感を放ちつづける無類の芸術家の、その創作の根源に迫ります。

デュシャン没後50年とは  北山研二

『マルセル・デュシャン全著作』『マルセル・デュシャン書簡集』の訳者である北山研二さんが、没後50年にあたり、ふだんあまり言及されない「デュシャンとフランス文学」や「デュシャンとフランスにおけるアート展開」に話題を絞り、デュシャンの再評価の可能性とは何か、昨今のアートにおけるデュシャン以後の展開とは何かを探ります。ヴィヨン、マラルメ、ジャリ、ルーセル、ヌーヴォー・レアリストなど、デュシャン流言葉遊びのセンスの原点が見えてきます。

デュシャンと対峙するために ─チェスをする芸術家  中尾拓哉

デュシャンは偉大なるチェス・プレイヤーとしても知られていました。デュシャンにおける「芸術の放棄」と考えられていた「チェス」を、『マルセル・デュシャンとチェス』の著者中尾拓哉さんが、鮮やかに読み変えてくれます。

なぜデュシャン展を東京国立博物館で開催するのか?  松嶋雅人

現在、東京国立博物館で絶賛開催中の「マルセル・デュシャンと日本美術」展。現代美術の父といわれるデュシャンの人生と芸術の軌跡を追う展覧会を、なぜ日本・東洋の古美術を展示する東京国立博物館で開くことになったのか。担当研究員の松島雅人さんが、企画の経緯と意図を明かしてくださいました。
→「マルセル・デュシャンと日本美術」展  https://webfrance.hakusuisha.co.jp/posts/1246



 
【表紙連載】

レオナール・フジタ〈小さな職人たち〉 《いたずら者》 今井敬子

2018年度の『ふらんす』の表紙は、レオナール・フジタ(藤田嗣治)の作品が飾ります。彼の晩年の連作〈小さな職人たち Petits Métiers〉のなかから毎月1点を、ポーラ美術館学芸員の今井敬子さんがご紹介くださいます。今月は《いたずら者 méchant》です。悪意のみなぎる三白眼の子どもにしいたげられる、受難の猫。人間のダークサイドを描いた1点です。


【巻頭エッセイ】
フランスと私 パリでDJなんて!  DJ Sumirock  

各界で活躍中の方々に、月替わりで「フランスと私」をテーマに個人的な体験や思いを自由につづっていただくエッセイ。 今月は、いま話題沸騰の、世界最高齢現役プロフェッショナルDJのDJ Sumirock(岩室純子)さんです。日中は老舗の中華料理店の店主として、夜はDJとして活躍される、スミコさんの「二足のわらじ生活」をうかがいました。




【語学系記事】
ヨシとクニーのかっ飛ばし仏語放談〈32〉  福島祥行+國枝孝弘  (全レベル対象)

NHK講師としてもおなじみの、ヨシこと福島祥行さんとクニーこと國枝孝弘さんの、明快で痛快なフランス語放談もついに3年目に突入! 今月のテーマは「美術館を巡る、思い出を巡る」。さあ、芸術の秋です! ヨシとクニーの偏愛する、オディロン・ルドンのコレクションで有名な岐阜県美術館、普天間基地に面した沖縄・佐喜眞美術館、また《貴婦人と一角獣の》タぺストリーが見事なパリのクリュニー美術館についての放談です。



Vie de mots 言葉は人生だ!〈2〉  Cyril Coppini  (全レベル対象)

フランス人落語パフォーマーのシリル・コピーニさんが、日本の伝統芸能である落語の世界をご紹介くださいます。今月は「日本語の勉強から落語パフォーマーへ」。シリルさんは、どのような経緯で落語パフォーマーとなったのでしょうか。 
→シリル・コピーニ公式サイト www.cyco-o.com

街角のフランス語を読んでみよう〈20〉  伊勢晃+谷口千賀子+ Benjamin Salagnon  (初級者対象)

看板やレストランのメニュー、商品のパッケージなど、街で目にするフランス語を読み解きながら、フランスの生活習慣や文化に触れていきます。今月は街を歩きながら、タクシーやバスにちなんだ貼り紙、看板などを見ていきます。



【CD 収録】J'aime la poésie ! le labo-phonétique appliqué〈8〉   Sublime   (初~上級者対象)

日本で長年シャンソンやオペラなどの発音指導を行なってきたフランス人歌手Sublimeさんと、毎月さまざまなフランスの名詩を朗読しながら、発音練習をします。今月は、エドモン・ロスタン『シラノ・ド・ベルジュラック』の一節を読みます。発音の課題は半母音「ian / ien」。日本人にはなかなかうまく発音できない音ですが、コツさえつかめばだいじょうぶ!
→YouTubeのチャンネル「Sublime Chanson Salon」では、発音ラボの動画レッスンを公開しています(https://www.youtube.com/channel/UCWTpBleiibuxrlIVoRWGSyg



【CD 収録】フランス語でインタビューを聞いてみよう 〈20〉  Sophie Kubota (中~上級者対象)

日本とフランスの架け橋として活躍する4名のフランス人へのインタビューを通じて、ナチュラルスピードの会話の聞き取りに慣れていきましょう。今月も本誌連載でもおなじみのジャーナリストのカリン・西村=プペさんにお話をうかがいます。日本で生活することになったきっかけや、ジャーナリストとしてのお仕事についてお聞きしました。



仏検3級対策 3級はこわくない!〈8〉 林千宏  (初~中級者対象)

実用フランス語技能検定試験(仏検)の3級は、受験者がもっとも多い級。ここを突破できるかどうかは大きな分かれ目かもしれません。しかし、対策が万全であればけっして恐れる必要はありません! 本連載では仏検3級に合格するための学習ポイントや、実際の過去問などをご紹介します。今月のテーマは「話の流れを読むために」。意外なほど多く出題される対話文。合格するには、まず対話文に慣れましょう!


ジャニックの紫陽花通信〈8〉  Janick Magne  (中~上級者対象)

日本で39年生活した後、久しぶりにイル=ド=フランスにもどったジャニックさん。日々驚いたり、改めて自分の国を再発見したり、あるいは日本を懐かしんだり。そんな「ジャニックの紫陽花」の庭から、毎月メールが届きます。今月のメールの「件名」は「食の道を楽しむ」。日本食をなつかしむジャニックさん。フランスの日本食事情はどうなっているのでしょうか。



Café-Traduction〈8〉  Chris Belouad  (中~上級者対象)

クリス先生の作文ラボが、趣向も新たに帰ってきました! 今年度は、ゼミ生4人を招いてのお茶会です。リラックスしてコーヒーでも飲みながら、作文についての質問・悩みなどを解決していきます。今月のテーマは「とりあえず」。「とりあえずビール!」、「就職活動は進んでいる?」「とりあえず、関心のある企業には全部エントリーシートは送ったよ」を、フランス語でどう訳しますか?



ことばのあそびば シャラード&パズル〈80〉 杉本裕史 (初・中級者対象)

偶数月は、Marie-Emmanuelle 村松さんによるフランス語の文章で表された複数のヒントから答えを見つけだすあそび「シャラード charade」、奇数月は、杉村裕史さんによる好評のクロスワード・パズルです。正解者には抽選でプレゼント(図書カード1000円分)を進呈。どしどしご応募ください。



対訳で楽しむ モーパッサンの短編〈2〉  足立和彦  (中~上級者対象)

短編の名手といえば、ギ・ド・モーパッサン。6回にわたって、モーパッサンの作品を味読していきます。今月は「宝石 Les Bijoux」の後半です。最愛の妻を突然亡くし、打ちひしがれるランタン氏。やがて、思いもよらなかった大きな真実に気づかされます……。 



C’est vrai ?〈68〉/フランス語っぽい日々〈68〉」Karyn Nishimura-Pouopée/じゃんぽ~る西  (全レベル対象)

大人気連載5年目突入! 妻はジャーナリスト、夫は漫画家。目下子育て中のふたりが送る日仏夫婦コラボ連載。フランス語にまつわる小粋なコラムに「ふむふむ」、フランス語習得に悩む(?)日本人の心の叫びを描いた漫画に「あるある」と頷きたくなること請け合い! 今月のコラムと漫画は、「ブラヴォー、皇太子殿下!」。9月の皇太子殿下のフランス来訪を取り上げます。





【文化系記事】

京都ノスタルジア ほんやら洞・八文字屋の人々〈2〉  写真・文:甲斐扶佐義

学者、詩人、作家、ミュージシャン……様々な人々が交錯する伝説の喫茶店「ほんやら洞」(2015年焼失)と京都木屋町のバー「八文字屋」。その店主であり、写真家である甲斐扶佐義氏の写真と文で浮かび上がる「もうひとつの京都」。 
→甲斐扶佐義ホームページ http://kaifusayoshi.website

メルロ=ポンティを読む〈7〉   加賀野井秀一

『メルロ=ポンティ哲学者事典』(全3巻+別巻)の監訳者であり、『メルロ=ポンティ 触発する思想』の著者でもある加賀野井秀一さんが、類い稀なる「触発力」を持つメルロ=ポンティの思想の魅力に迫ります。今月のテーマは「あなたの痛みで私は泣いていた─ 他者と癒合的社会性をめぐって ─」。パリ大学文学部(ソルボンヌ)の助教授としてメルロ=ポンティが迎えられたのは、なんと哲学ではなく児童心理学および教育心理学のポストでした。やがて「幼児の知覚」が前景に出てくることになるでしょう。

Le Monde diplomatique で世界を読む〈20〉  ル・モンド・ディプロマティーク日本語版編集部

世界の諸問題について考察・発信する独立メディア、パリ発の月刊紙Le Monde diplomatiqueの記事から、毎月選りすぐりの1本を抄訳でお届けします。今月の記事はローラ・パッラ・クラヴィオト(ジャーナリスト)による「そして欧州はコンポステーラの巡礼路を創造した」(2018年8月号)。この記事の全訳は、ル・モンド・ディプロマティーク日本語・電子版(www.diplo.jp/)に掲載されています。



マグリブ中毒者たちの告白 モロッコに魅せられて〈8〉   山崎春美&渡邊未帆

「マグリブ」と「マグレブ」の違いはなんでしょう? 伝説のパンクバンドのヴォーカリスト春美さんと大学で音楽学を講ずる未帆さんが、モロッコに魅せられたミュージシャンや作家に魅せられ、また自らもモロッコに魅せられながら、縦横無尽に語りあいます。今月は「マラケシュの幻想」。モロッコ随一の写真美術館Maison de la Photographieをとりあげます。



今月の原書レクチュール〈92〉   新島進

福田桃子さん、鈴木和彦さん、笠間直穂子さん、新島進さんの4名が、毎月交代でフランス語で楽しむ読書の世界に誘います。今月は新島進さんで「1596年、マルセイユ フランスの歴史ファンタジー」。フランスで根強い人気を誇る、SFの〈歴史改変小説(ユークロニー)〉と呼ばれるジャンルの作品をとりあげます。 
Jean-Laurent del Socorro, Royaume de vent et de colères(ActuSF, 2015)

ぐるりマレショー物語〈8〉  倉方健作

パリの街をぐるりと囲むブルヴァール・デ・マレショーBoulevards des Maréchauxは、異なる名のついた19の大通りの総称です。それらの通りに名を残したmaréchalたち、つまり元帥たちは、いかなる人物なのでしょう。フランスで語り継がれる、あるいは知られざる、彼らの物語をたどっていきます。今月は「ユゼフ・ポニャトフスキ」。26名のナポレオンの元帥のなかで唯一の外国人であったJózef Poniatowskiをとりあげます。



パリ風俗事典〈176〉 右岸編(その42)  鹿島茂

カフェ、キャバレー、ミュージックホール、劇場など19世紀のパリを彩った文化を、われらが鹿島茂さんが網羅的に解説。ゾラ、バルザック、ユゴー、デュマ、スタンダールらの時代が生き生きと甦ります。アイスクリームをパリに流行らせ、斬新な朝食のサービスで一世を風靡したトルトーニ Tortoni」をとりあげます。

対訳シナリオ『おかえり、ブルゴーニュへ』(監督:セドリック・クラピッシュ)  中条志穂

最新公開作品を日仏対訳のシナリオ抜粋とともに紹介する、中条志穂さんによる『ふらんす』名物コーナー。今月は、『猫が行方不明』『スパニッシュ・アパートメント』など、主に都会の若者たちの群像劇を題材にしてきたセドリック・クラピッシュ監督が、ブルゴーニュの葡萄畑を舞台に、父親の突然の死で揺らぐ家族の姿を情感豊かに描いた作品です。 2018年11月7日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次公開 
→[公式HP]http://burgundy-movie.jp


Actualité アクチュアリテ 在仏執筆陣による情報記事

 POLITIQUE 政治  山口昌子 今月のテーマは「ユロ辞任後の環境政策は崩壊する?」

 FAITS DIVERS 社会  仁木久惠 今月のテーマは「猛暑を振り返る」

 CINÉMA 映画  佐藤久理子 今月のテーマは「ヴェネチア映画祭、監督賞受賞作」

 ART&SPECTACLE アート&スペクタクル  岡田Victoria朋子 今月のテーマは「ジャポニスム2018 歌舞伎と雅楽/伊藤若冲の《動植綵絵》展」

 SCÈNE CULINAIRE 食  関口涼子 今月のテーマは「フランスの秋を彩る食のイベント」

 SPORTS スポーツ  芦立一義 今月のテーマは「サッカーの試合中継をめぐって炎上」



 *時事通信社ウェブサイト「時事ドットコム」に「アクチュアリテ」記事を配信しています。

  http://www.jiji.com/jc/v2?id=2017franceactu




書評 バルト『声のきめ』 中地義和
書評 『マルセル・デュシャン アフタヌーン・インタヴューズ』 北山研二



パリジェンヌと行く東京の居酒屋 上野─芸術の森から飲みの迷路へ   坂崎重盛 



[往復書簡]拝啓 友川カズキ様  平松洋子


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