ふらんす 2019年5月号

特集「ジュール・ヴェルヌ 驚異の旅」

ジャンル 雑誌『ふらんす』
出版年月日 2019/04/23
判型・ページ数 A5・80ページ
定価 760円(本体691円+税)

内容説明

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■特集:ジュール・ヴェルヌ 驚異の旅

フランス語から日本語にはじめて翻訳された作品は、ジュール・ヴェルヌの『八十日間世界一周』でした。『海底二万里』『十五少年漂流記』……子どもから大人まで、今も変わらず私たちを魅了する、ヴェルヌの小説世界を旅してみましょう。

ジュール・ヴェルヌの誕生日を福岡で祝う 倉方健作

2019年2月8日、ジュール・ヴェルヌの誕生日を記念して福岡のアンスティチュ・フランセ九州で朗読会が開かれました。これは、各地で同時にヴェルヌ作品を朗読しようという、世界規模の試みの一環でした。この朗読会を開催した倉方健作さんにレポートしていただきます。

作家ヴェルヌはいかに誕生したか 石橋正孝

ジュール・ヴェルヌはいつ、どのようにしてジュール・ヴェルヌになったのでしょう。そして、彼は同時代の人々からどのように受け止められていたのでしょうか。ヴェルヌ研究の第一人者であり、またヴェルヌの翻訳で昨年日仏翻訳文学賞も受賞された石橋正孝さんにご寄稿いただきました。

Les Voyages extraordinaires de Jules Verne(作品リスト) 日本ジュール・ヴェルヌ研究会編

「驚異の旅 Les Voyages extraordinaires」という名のもとに編まれた壮大なヴェルヌ作品のビブリオグラフィ

日本におけるヴェルヌ受容 ─演劇と翻案─ 藤元直樹 

フランス語から日本語にはじめて翻訳された作品はヴェルヌの『八十日間世界一周』。それは明治時代のことでした。では、どのような状況、またどのような形で日本に紹介されたのでしょうか。ジュール・ヴェルヌの翻訳史を繙いてみましょう。

ジュール・ヴェルヌ再発見の旅へ! 新島進

いつの時代でも、演劇や映画原作の花形であるジュール・ヴェルヌ。しかし、長年愛され、また人気が高ければ高いほど見えなくなってしまう真価というものもあります。現代にこそ見えてきた、ヴェルヌの文学的革新性を、筆者新島進さんと再発見しましょう。 


【表紙連載】

今月の表紙 フランスの美しい村〈Riquewihr リクヴィール〉 粟野真理子 

2019年度の『ふらんす』の表紙は、「フランスの最も美しい村 Les Plus Beaux Villages de France」が飾ります。現在認定されている158の村の中から、フランス在住20年以上のジャーナリスト粟野真理子さんが選りすぐりの村をご紹介くださいます。今月は、ワイン街道の中心に位置し、「アルザスのブドウ畑の真珠」と称される〈Riquewihr リクヴィール〉です。

粟野真理子『パリから一泊! フランスの美しい村』(集英社)


【巻頭エッセイ】
フランスと私 自慢の娘  松井周     

各界で活躍中の方々に、月替わりで「フランスと私」をテーマに個人的な体験や思いを自由につづっていただくエッセイ。 今月は劇作家・演出家・俳優の松井周さんです。昨年、ジャポニスム2018の公式企画として、岸田國士戯曲賞受賞作『自慢の息子』がパリで上演されました。その時の思い出を語っていただきます。 

→松井周『自慢の息子』(白水社)


【語学系記事】
ヨシとクニーのかっ飛ばし仏語放談〈37〉  福島祥行+國枝孝弘(全レベル対象)

NHK講師としてもおなじみの、ヨシこと福島祥行さんとクニーこと國枝孝弘さんの、明快で痛快なフランス語放談もついに4年目に突入! 今月のテーマは「日本の中等教育のフランス語」。日本の中学・高校でのフランス語事情をご紹介します(もちろん他の主な外国語とも比較して考えます!)。状況が一目でわかる、ヨシの力作グラフも必見です。



レ・ロマネスクTOBIのジュ・ヌ・パルル・パ・フランセ〈2〉 レ・ロマネスクTOBI (超入門~)

音楽ユニット「レ・ロマネスク」のメインボーカルTOBIさんが、フランスでサバイバルするなかで身につけた「通じるフランス語」を伝授! 今月は、「さぁ、エサ、エサ、エサ……」。さて、その心は?

→『レ・ロマネスクTOBI のひどい目』(青幻舎) ほぼ日刊イトイ新聞 書籍紹介ページ https://www.1101.com/store/hidoime/index.html



Les Chroniques de Nami 波美の日記〈épisode2〉 Julie Blanchin Fujita (初~中級者対象)

日本在住のイラストレーター、ジュリさんが、娘のNamiさんの目線で見た世界をイラストと日仏2か国語で綴ります。第2話は〈メティス Métis〉

→Julie Blanchin Fujitaさん公式サイトwww.julieblanchin.com



仏検4級対策 らくらく初級マスター講座〈2〉  林千宏 (初級者対象)

フランス語の勉強を始めたら、まずひとつの目標にしたいのが、仏検4級です。本連載では実用フランス語技能検定試験(仏検)4級に合格するための学習ポイントや、実際の過去問などをご紹介します。今月は「5月、仏検まであと2か月!」。4級を目指す前に、まずこの春5級にチャレンジしましょう。あと2か月弱ですべきことのポイントとは?



ことばのあそびば シャラード&パズル〈86〉 杉村裕史 (初~中級者対象)

偶数月は、Marie-Emmanuelle Muramatsuさんによるフランス語の文章で表された複数のヒントから答えを見つけだすあそび「シャラード charade」、奇数月は、杉村裕史さんによる好評のクロスワード・パズルです。正解者には抽選でプレゼント(図書カード1000円分)を進呈。どしどしご応募ください。



【音声収録】Grands Chefs〈2〉   Corinne Vallienne (中~上級者対象)

1年にわたり、現代フランス料理界の「偉大なるシェフたち」をとりあげていきます。今月は、まだまだ女性が少数派である料理界において輝かしいキャリアを重ねている、アンヌ=ソフィー・ピック Anne-Sophie Picです。(収録音声はこちらから)



【音声収録】インタビュー@カフェ・フランコフォン 〈2〉  明石伸子 (中~上級者対象)

フランス語話者たちがあつまる都内の某カフェ。ここでフランコフォンの方々にさまざまなお話を伺います。インタビューを通じて、ナチュラルスピードの会話の聞き取りに慣れていきましょう。今月も引き続き、ベルギー大使館に務めるエマニュエル・ティボーさんにお話をお聞きしました。ベルギーのオススメの街をご紹介いただきます。(収録音声はこちらから)



ジャニックの紫陽花通信〈14〉  Janick Magne  (中~上級者対象)

日本で39年生活した後、久しぶりにイル=ド=フランスにもどったジャニックさん。日々驚いたり、改めて自分の国を再発見したり、あるいは日本を懐かしんだり。そんな「ジャニックの紫陽花」の庭から、毎月メールが届きます。今月のメールの「件名」は「空から降ってきた日本語」。ジャニックさんにとっての日本語とは?



帰ってきた!ダジャ単シル・ヴ・プレ〈2〉  フランス語ダジャ単編集委員会  (全レベル対象)

ジャン=クロード小林、セルジュ齋藤、セバスチャン杉村、そしてベルトラン山田……日々、フランス語のダジャレの鍛錬を重ねる4人が満を持しておくるダジャ単5連発! twitterの公式アカウント(@dajadaja13 #dajadaja)からは、めくるめくダジャ単ワールドにあなたも参加できます!

→『ダジャ単シル・ヴ・プレ』(駿河台出版社)



ふつごぽん~フランス語の豆知識~〈2〉  福井寧  (初~上級者対象)

「ふつごぽん」の名に見覚えのある方は多いのではないでしょうか。twitterで話題のフランス語トリビアの宝庫「ふつごぽん~フランス語の豆知識~」が、本誌「ふらんす」に登場! フランス語の達人も(ネイティブも!)知らないような、フランス語の蘊蓄がたっぷり味わえます。

→「ふつごぽん~フランス語の豆知識~」公式アカウント@futsugopon



対訳で楽しむ ラミュの短編〈2〉  笠間直穂子  (中~上級者対象)

スイス・ロマンド(フランス語圏スイス)を代表する作家、シャルル・フェルディナン・ラミュの短篇小説3編を、笠間直穂子さんの導きで6回にわたって味読していきます。話し言葉を取り入れた独自の文体は、フランス文学に親しんだ目にも新鮮に映ることでしょう。今月は、「山にひびく声」の後半です。



C’est vrai ?〈74〉/フランス語っぽい日々〈74〉」Karyn Nishimura-Poupée/じゃんぽ~る西  (全レベル対象)

大人気連載5年目突入! 妻はジャーナリスト、夫は漫画家。目下子育て中のふたりが送る日仏夫婦コラボ連載。フランス語にまつわる小粋なコラムに「ふむふむ」、フランス語習得に悩む(?)日本人の心の叫びを描いた漫画に「あるある」と頷きたくなること請け合い! 今月のタイトルは、「通過の儀式」。初めての日本での卒園式。フランス人ママであるカリンさんにとって、それはどんな経験だったのでしょうか。





【文化系記事】

フランス語、中等教育の現場から〈2〉   松田雪絵

大学以前に、日本ではどのような環境でフランス語が学ばれているのでしょうか。リレー式でおおくりする本連載のトップバッターは、埼玉県立伊奈学園総合高等学校教諭の松田雪絵さんです。近年、スピーチコンクールや暗唱コンクールなどで快進撃を続ける埼玉県立伊奈学園総合高等学校。一体どんな指導がされているのでしょうか。

コートジボワール便り グローバルヘルスの現場から〈2〉  池田憲昭

独立行政法人国際協力機構(JICA)専門家として現在コートジボワールに赴任中の池田憲昭さんは、これまでも西アフリカ諸国で保健専門家としてお仕事をされてきました。格差社会における人々の健康の公平性と開発支援の倫理について、現地からレポートしていただきます。今月は「女性の尊厳を取り戻すということ」



今月の原書レクチュール〈98〉   鈴木和彦

福田桃子さん、鈴木和彦さん、笠間直穂子さん、新島進さんの4名が、毎月交代でフランス語で楽しむ読書の世界に誘います。今月は鈴木和彦さんで「覗き魔の孤独」です。またもや世間を騒がせているミシェル・ウエルベックMichel Houellebecqの新作、Sérotonine(「セロトニン」Flammarion, 2019)をとりあげます。



ぐるりマレショー物語〈14〉  倉方健作

パリの街をぐるりと囲むブルヴァール・デ・マレショーBoulevards des Maréchauxは、異なる名のついた19の大通りの総称です。それらの通りに名を残したmaréchalたち、つまり元帥たちは、いかなる人物なのでしょう。フランスで語り継がれる、あるいは知られざる、彼らの物語をたどっていきます。今月は「フランソワ=ジョゼフ・ルフェーヴル」。アルザスの庶民の出でありながら、公爵にまで駆け上った、ルフェーブ元帥をとりあげます。



パリ風俗事典〈182〉 右岸編(その48)  鹿島茂

カフェ、キャバレー、ミュージックホール、劇場など19世紀のパリを彩った文化を、われらが鹿島茂さんが網羅的に解説。ゾラ、バルザック、ユゴー、デュマ、スタンダールらの時代が生き生きと甦ります。今月は、イタリアン大通りの超名店「カフェ・アングレ Le Café Anglais」のつづきです。



対訳シナリオ『パパは奮闘中!』(監督:ギヨーム・セネズ)  中条志穂

最新公開作品を日仏対訳のシナリオ抜粋とともに紹介する、中条志穂さんによる『ふらんす』名物コーナー。今月は、人気俳優ロマン・デュリスが主演、突然シングル・ファーザーになってしまった男の奮闘ぶりをリアルに描き出す現代フランス版「クレイマー、クレイマー」。 2019年4月27日(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開 
→[公式HP]http://www.cetera.co.jp/funto/


Actualité アクチュアリテ 在仏執筆陣による情報記事

 POLITIQUE 政治  山口昌子 今月のテーマは「フランスはパリテ(男女同数)の優等生?」

 FAITS DIVERS 社会  仁木久惠 今月のテーマは「北駅の大工事」

 CINÉMA 映画  佐藤久理子 今月のテーマは「妥協なきオゾン監督の新境地」

 ART&SPECTACLE アート&スペクタクル  岡田Victoria朋子 今月のテーマは「パリ・オペラ座350年/18世紀から革命期の絵画とデッサン」

 SCÈNE CULINAIRE 食  関口涼子 今月のテーマは「Cookbook 料理とアートの展覧会」

 SPORTS スポーツ  芦立一義 今月のテーマは「サッカーと男女の平等」



 *時事通信社ウェブサイト「時事ドットコム」に「アクチュアリテ」記事を配信しています。

  http://www.jiji.com/jc/v2?id=2017franceactu

京都ノスタルジア ほんやら洞・八文字屋の人々〈8〉  写真・文:甲斐扶佐義

学者、詩人、作家、ミュージシャン……様々な人々が交錯する伝説の喫茶店「ほんやら洞」(2015年焼失)と京都木屋町のバー「八文字屋」。その店主であり、写真家である甲斐扶佐義氏の写真と文で浮かび上がる「もうひとつの京都」。 
→甲斐扶佐義ホームページ http://kaifusayoshi.website

[インタビュー]イト・ナガ 観察と懐疑の人   聞き手:鈴木和彦

この2月、一風変わった著者名の翻訳詩集『私は知っている』が刊行されました。原著者であるイト・ナガ氏とはどんな人物なのでしょう。来日中の御本人にお話をうかがいました。

→イト・ナガ『私は知っている』(中山慎太郎訳、水声社)


書評 平井靖史・藤田尚志・安孫子信 編『ベルクソン『物質と記憶』を再起動する』 合田正人 

パリジェンヌと行く東京の居酒屋 庶民御用達の町・中野で 坂崎重盛

[往復書簡]拝啓 友川カズキ様  平松洋子

「さえら」

フランスやヨーロッパ関連の新刊、さまざまなイベント案内、読者プレゼントなど多彩な情報コーナーです。

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