ケイティ・ミッチェルの演出術 (単行本)

舞台俳優と仕事するための14段階式クラフト

俳優たちと仕事するときの、黄金ルール!英国を代表する女性演出家が、準備から本番までの全段階ごと、リーダーの実践ツールを伝授。

著者 ケイティ・ミッチェル
亘理 裕子
ジャンル 一般書 >  演劇 >  演劇史・演劇技術・演劇論
おすすめ
出版年月日 2021/03/23
ISBN 9784560098288
判型・ページ数 4-6・334ページ
定価 2,750円(本体2,500円+税)
在庫 在庫あり
フォーマット 価格
単行本 定価2,750円(本体2,500円+税)
電子書籍 -

内容説明

リーダーの実践ツールを英国演出家が伝授
コーチングやチームディレクションの極意

俳優たちと仕事するときの、黄金ルール! 英国を代表する女性演出家が、準備から本番までの全段階ごと、リーダーの実践ツールを伝授。

ディレクターとして振る舞うとき、何が求められるのか?
英国を代表する舞台演出家のケイティ・ミッチェルが、作品づくりのプロセスにおける必須事項をすべて網羅し、その仕事(クラフト)の一部始終をわかりやすく解説してゆくガイドブック。「事前準備~稽古~本番~公演後」と段階を踏んで語られてゆく4部立ての14章からなり、章(チャプター)ごとに要点(サマリー)がまとめられています。
経験に裏打ちされた演出術をはじめ、俳優や制作チームとの協働作業の秘訣や、「ファクト、クエスチョン、イベント」など戯曲を読みこむ際に使える実践ツールの数々をもれなく伝授。
〈ネガティブな感情にとらわれそうだと感じたら、コーヒーブレイクをとりましょう〉と、ハラスメントに配慮し、気丈に振る舞うための「黄金ルール」もひとつひとつ丁寧に解説。
舞台演出家の演出という技術にフォーカスをあてた実用書として、欧米の演劇学校における教科書の定番。演出家志望者はもちろん、演出家の思考法を知りたい人(俳優、制作スタッフ、観客)にも有意義な一冊です。
コーチングやチームディレクションの極意も語られており、ビジネスパーソンにも気づきを与えてくれます。

[目次]
序文(ニコラス・ハイトナー)
はじめに

PART ONE リハーサルまでの準備

Chapter 1 戯曲の第一印象をまとめる
 ファクト(事実)とクエスチョン(質問)のリストを作る
 劇が始まる以前に何が起きていたか情報をまとめる
 リサーチ
 戯曲中の難解なクエスチョンに答えを出す
 場所
 登場人物の経歴
 このチャプターのチェック・リスト

Chapter 2 シーンごとの情報を整理する
 直前の状況
 シーンとシーンまたは幕と幕の間に何が起こったか
 時間
 このチャプターのチェック・リスト

Chapter 3 戯曲の大きなテーマを調べる
 作家と戯曲
 戯曲を支えるテーマ(主題)
 戯曲のジャンルまたはスタイル
 このチャプターのチェック・リスト

Chapter 4 戯曲中のアクションの分析
 自分の演出台本をレイアウトする
 幕とシーンに名前をつける
 イベント
 目的・意図
 キャスト用の台本を準備する
 このチャプターのチェック・リスト

Chapter 5 登場人物(役)を深める
 登場人物の自己評価
 関係性
 即興の準備
 このチャプターのチェック・リスト

Chapter 6 クリエイティブチームと関係を築く
 舞台美術(デザイン)
 照明
 音響(サウンド)
 音楽(ミュージック)
 ビデオ(映像)
 ボイス
 ムーブメント

Chapter 7 俳優の選定とリハーサルの出発点を模索する
 キャスティング
 ワークショップ

Chapter 8 リハーサル環境の準備
 ステージマネージメントチーム(演出部)との作業
 稽古場の選定
 情報共有の経路を構築する
 稽古場を準備する

PART TWO リハーサル

Chapter 9 稽古はじめの数日
 俳優について自分の考えを整理する
 俳優と仕事する際の黄金ルール12か条
 稽古プロセスの共通言語を確立する
 俳優の演技に対するフィードバックの出し方
 稽古場での居方
 俳優に台本を渡す
 稽古初日
 舞台装置模型のプレゼンテーション
 音響、衣裳、小道具、家具(置き道具)、照明ほか舞台要素を稽古プロセスに導入する

Chapter 10 戯曲の世界観を創りあげる
 一日の稽古時間割
 ファクト(事実)とクエスチョン(質問)の説明
 リサーチ
 場所
 作家とジャンル
 テーマ(主題)についての実践的な稽古
 感情についての実賎的な稽古
 登場人物の経歴
 登場人物と役のテンポに関する初めての実践的な稽古
 関係性
 俳優と即興をつくる
 ビジュアライズ・エクササイズ(心象形成エクササイズ)の使い方
 短い稽古期間での応用

Chapter 11 戯曲のシーンの稽古
 俳優とともにアクションを分析する
 場ミリ(バミリ)
 トリガー・イベントと直前の状況を即興で演じる
 稽古スケジュールの構成方法
 初めてシーンを稽古する(一巡目のシーン立ち稽古)
 《ブロッキング》──観客に対し明解なアクションをつくる
 二巡目、三巡目のシーン立ち稽古
 通し稽古
 稽古場での最後の数日間
 リハーサル中の装置、衣裳、音響、照明、音楽について
 短い稽古期間での応用

PART THREE 劇場入りと公演

Chapter 12 舞台稽古(テクニカルとドレスリハーサル)
 劇場への搬入とテクニカルリハーサルのスケジュール
 稽古場から劇場への移行
 舞台稽古中のクリエイティブチームとの作業
 照明のプロッティング(明かり合わせ)
 テクニカルリハーサル開始前の音響チェックと音合わせ
 テクニカルリハーサル
 ドレスリハーサル

Chapter 13 公演(プレビューと本公演)
 プレビュー開始からの数公演
 本番あとのノート
 プレビュー中のリハーサル
 初日(プレスナイト)
 初日後から千穐楽までの公演
 全公演終了後に作品を自己分析する

PART FOUR 本書の背景と出典

Chapter 14 この本で記したスキルの習得について
 スタニスラフスキー
 レフ・ドージンがロシアで教える演出
 英国で受けた演出のプライベートレッスン
 感情の生物学に関するリサーチ

訳者あとがき
索引[人名・事項]
用語集

[著者略歴]
ケイティ・ミッチェル
1964年生まれ。英国の演出家。オックスフォード大学モードリンカレッジ出身。RSCやRNTのアソシエイト・ディレクター、ベルリン・シャウビューネ劇場やハンブルク・ドイツ劇場のレジデント・ディレクターを歴任。ギリシア悲劇やシェイクスピア作品はもちろん、チェーホフやストリンドベリなどの古典からヴァージニア・ウルフ、エルフリーデ・イェリネク、サラ・ケイン、W・G・ゼーバルトらの尖鋭的な作品まで幅広く手がける。映像を撮影しながらのライブ・カメラ演出には定評があり、受賞歴も多数。2009年にOBE受章。2017年にはBritish Academy President’s Medal受賞。ロンドン大学ロイヤル・ホロウェイ教授としても舞台演出を指導する。

定価2,750円
(本体2,500円+税)

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